政府主催の国際女性会議WAW!、本日午後開かれた、ハイレベル・ラウンドテーブル「メディアにおける女性」でモデレーターをつとめました。


国内外7名のメディア企業上級管理職・役員や研究者、国会議員、戦略PR企業トップのお話を伺いました。


日本経済新聞社編集局キャスター長の阿部奈美さんは、日本の新聞社に女性記者が増えてきたことを、10年、20年前と比較しつつデータで解説して下さいました。ジャパンタイムズ執行役員(編集・デジタル事業担当)の大門小百合さんは、部下である男性記者が育児休業を取得したり、育児と仕事を両立している際、彼の上司に対して、小さな子どもを育てている人にとり、夕方がいかに忙しいか伝えたエピソードをお話下さいました。AFP通信東京支局長のウルスラ・イジ―さんは、自社の管理職・役員に女性がどのくらいいるか示しつつ、報道におけるジェンダー・バイアスが起こりやすい背景について解説。


駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授の山口浩さんは、日本のメディア企業も従業員の女性比率などを公表するなど、作り手の多様性を推進することの重要性を指摘しました。参議院議員で初回と第二回のWAW!企画・運営を担った松川るいさんは、政治家とメディア企業に女性が少ないこと、いずれの業界も長時間労働が常態化している問題を提起しました。CNNインターナショナル シニア・ヴァイス・プレジデント兼編集責任者のエレーナ・リーさんは、自社の多様性推進の取り組みをご紹介いただくと共に、ご自身が子どもの頃「キャンディ キャンディ」にあこがれたこと、一方、お母さまが政治家として活躍されていたため、身近に働く女性のロールモデルがいたことをお話して下さいました。ブルーカレント・ジャパン社長の本田哲也さんは、固定的な性別役割分担意識を変えていく上で、メディアが果たしうる役割について述べた後、実例として男性の家事参加を促す動画を紹介しました。


1時間半という短時間で、もっと掘り下げたい話題がたくさんあった…と思いましたが、ぜひ、事後セッションなどを開いて、引き続き、このテーマで議論を重ねていきたいです。会場は立ち見も多く、盛況で関心の高さが伝わってきました。