最後のアメリカらしい経験はデトロイトの空港職員であった。


荷物検査のためパソコンや金属類を取り出し、靴を脱ぎ・・・準備をしていたら「Smile is required」と制服姿の男性が言う。思わず笑ったら「みんな、ここでは真面目すぎる」と一言。


テロ対策のため始まった検査だから、真面目なのは当然だ。よく見えるところに「冗談は禁止」と書いてあるのだが。現場に自由な雰囲気があるのはアメリカのいいところだと思う。

午後3時に成田空港に到着。


フルブライトでの留学は7月31日で終了なので、ここから先は番外編。明日から1週間、上海交通大学に行くので面白いことがあれば書こうと思います。


約13ヶ月ぶりに帰国していちばん驚いたのはサービスの質が高いこと。空港からスーツケースを送るため、ヤマトのカウンターへ行き、到着日指定について尋ねた。仮住まいのウィークリーマンションに入居するのは8月10日午後。この日の夜に荷物が着くと一番ありがたいのだが・・・受付の男性が「大丈夫だと思いますよ」と言ってカウンターに案内してくれる。荷物は2人分で5個あったが、宛先は1枚だけ書けばよいと言われる。時間指定も細かくできて便利なことこの上ない。しかも信用できる。


ヤマトが日時指定できることは前から知っていたが、アメリカのいいかげんなサービスに慣れた(耐えた)後では本当にありがたく思える。何しろミシガンの家ではケーブルテレビのコムキャストを申し込んでも指定日に工事人が来なかったのだ。もちろん連絡もない。先進国と思えない劣悪なサービスであった。


シャトルバスで空港近くのホテルに向かいながら、道にゴミひとつ落ちていないことに目を見張る。道路は狭いがクルマはしずしずと走り騒音は感じない。今日は私の目に日本がいちばん美しく映るのかもしれない。