2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

どうすべきか。解決策は国境・業界超えて同じ

最終ページ近くに記されている解決策は2つです。 1)パートタイムの待遇改善 大学で非常勤講師や客員研究員として働くと、低賃金不安定雇用になります。同一価値労働同一賃金を徹底すれば、夫婦揃って短時間労働を選択することもできるようになり、両立が容易…

上手に両立している女性研究者の特徴

前に記したように、寄稿者の雇用主や分野に偏りがあるため、単純に一般化はできません。ただ、本書の中でも、数学を使う研究分野の女性たちのエッセイは「アカデミアで働きながら育児することのメリット」を記す傾向にありました。 ある経済学者は、自分で産…

働く母問題を率先して語るのはどういう人々か

読み進むうちに、米国の大学で起きている妊婦・母親いじめと呼ぶしかない状況に唖然としました。上司に妊娠を告げたら迷惑そうにされたとか、それじゃあ、職を見つけるのは無理だと言われたとか、大学の育児支援制度について教授会に提案したら「そんなもの…

ミルク漏れ問題:産後休暇がないと、どうなるか

本書で多くの母親研究者が記していたのが「母乳が沁み出てきて困る」という話でした。これは、日本ではあまり聞かない悩みかもしれません。生後数週間は2時間、3時間ごとに母乳をあげることが多いです。少しずつ頻繁に飲む赤ちゃんの場合は、30分とか1時間ご…

“安定して食える”までのハードル:日本との共通点も

米国のアカデミアでは、大きく3つのハードルがあります。1)大学院生時代(PhDを取るまで)、2)安定につながる職を得るまで、3)終身雇用になるまで。 男性の場合、3)に到達しある程度、仕事が落ち着いてから子どもを持つという選択肢がありますが、女性の場合…

アカデミアの仕事=大学の“先生”ではない:前提として

以下、アカデミアの方には自明なので飛ばしてください。 日本で「大学の先生」というと「教育者」のイメージを持つ人が多いと思います。また、実業界で「上がり」になった人が、若い人に好きなことを喋って余生を送るためのポジションだと誤解されることも多…

Mama, Ph.D.: Women Write About Motherhood and Academic Life作者: Elrena Evans,Caroline Grant出版社/メーカー: Rutgers Univ Pr発売日: 2008/07/30メディア: ペーパーバック クリック: 31回この商品を含むブログ (1件) を見る

タイトルは「ママ博士」とでも訳すのでしょうか。母親業とアカデミアでのキャリアを両立するのが、いかに難しいか記した本。 日本と共通する問題もある一方、日本の制度の方がいいな、と思う面もあり、色々なことに気づかされます。もちろん、これから米国の…

追記:

もうひとつ思い出した。質問に出てきた「私の周りの(保守的な)男子像」と、私自身が仕事で知り合った早稲田卒男性のギャップが大きくてびっくりしました。 もともとマスコミには早稲田出身者が多いのですが、私の周囲にもたくさんいます。たとえば、私が書…

 皆に好かれようと思わない

今も学生時代の男友達の数人とは、仕事半分、雑談半分でやり取りしています。「会社辞めたくなったー」なんて愚痴ると的確なアドバイスをくれる彼らは、決して「家庭に入ればいいのでは」などと言いません。この点は、夫と全く同じです。私の仕事を見て連絡…

 なぜ女役割を押し付けられなかったのか

勢い、発言はコンサバティブになりがちですが、振り返ってみると、学生時代の私に対して「女性は家庭に入るべき」とか「僕は結婚したら妻には主婦になってほしい」と言う人は、ひとりもいなかった。もちろん、すでに今の夫と付き合っていた私は、彼らから見…

 保守的な男性たちから「好かれない覚悟」はありますか

一言でいえば「女性が本当に仕事と育児を両立し、将来の夫に家事育児をやってほしいと思うなら、日ごろからそういう発言をしておく方がいい」ということです。ちょっと厳しい言い方をすれば「保守的な男性ばかり寄ってくる場合、女性自身が何かそういう人を…

 「保守的な男性を変えるには?」

いただいた質問で一番多かったのが「どうしたら男性の意識を変えられるのか」というもの。「俺が稼ぐ」意識の強い人は家事育児をしないから、共働きで子育ては無理。どうしたらいいのか。「女性も働いたらいい」とは言うものの、自分が家事育児をするつもり…

 話したこと(ざっくり)

就労意識が高いとは言えなかった学生時代を経て、たまたま大学の先輩に話を聞いたことがきっかけで入社試験を受けて、作文に本音を書きまくって今の会社に入り、記者・編集者として4つの雑誌を担当してきました、という仕事の話。やってみると予想外に仕事は…

早稲田大学「ウーマン・キャリアクリエイト講座」でお話をさせていただきました。

テーマは「女性のキャリアの作り方」、仕事と育児の両立についてです。

早稲田大学の女子学生向け講座で考えたこと

動物園にはよく行きますが、ここは一味違いました。

東京ドームほどの広さの敷地に、ゾウはもちろん、ライオン、しまうま、さるなど色んな動物たちがいて、かなり近くで見られます。園内で購入した動物のえさ(500円で小さなバケツ一杯分のニンジンやバナナが入っている)をあげることもできます。 えさをあげ…

市原ぞうの国:大人も嬉しい大型動物とのふれあい