2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フィリピン出身きょうだいの進路指導を巡る問題を描く研究書

ある関西の中学校に通うフィリピン出身のきょうだいが、特別支援学校に進学する過程を、彼らを支える母親、中学校の教員たち、通訳を担った人物などの語りで浮き彫りにしています。 書籍タイトルへの答えは、終章近くで明確になります。包括的移民政策を持た…

朝日新聞デジタルの取材にお応えしました

こちらの記事にコメントしました。伊藤忠商事が社員の出生率を公表し「女性活躍」の指標とすることに様々な意見が出ているという報道です。 www.asahi.com 記事中のコメントに2つ補足します。 (1)「女性活躍」の指標なのか? 出産後、女性が退職せず就労…

100年前、参政権を持たない女性たちのアドボカシー:読書「廃娼ひとすじ」

古書か図書館で入手するのが少し手間ですが、身体の底から元気になるでしょう。 著者はキリスト教婦人団体で公娼制度廃止に尽力した女性。牧師の家庭に生まれ、親元を離れ女子学院で学びました。子育て、夫の仕事サポートをしつつ、当初は10時~16時に限定し…

国立近代美術館「鏑木清方展」

ポスターやチケットに載っている美人画だけでなく、小さな絵、さらっと単色で描いた絵など展示数が多く見応えがあります。 出品目録はこちら。 出品目録2番目の「雛市」、興味深かった。20代の頃の作品で、文字通りお雛様を売っている市を描いた絵です。 お…

東京新聞の取材(生理の貧困について)にこたえました

厚生労働省の調査によれば、生理用品の入手に苦労したことがある女性が8.1%いるそうです。10代は12.9%、20代は12.7%、30代は8.6%、40代は4.1%と若い世代ほど困った経験を持つ人が多くなっています。 若年女性の貧困問題への対策が不十分ではないか、とい…

NHKラジオで「ウクライナ侵攻を子どもにどう伝えるか」お話しました

NHKラジオで「ウクライナ侵攻を子どもにどう伝えるか」お話しました。こちらで、まとめて記事で読めます。期間限定で音声も聞けます。 www.nhk.or.jp

府中市美術館「ふつうの系譜」

府中市美術館。基礎自治体の美術館らしく専門知識をもたない人(私もそのひとり)にも分かる解説がいつも丁寧です。 百人一首にも登場する女性歌人を描いた絵、時代が異なるものを比較して解説したり、中国のおめでたいものを描いた作品で、おめでたいとされ…

ハフポストで日経新聞掲載の広告について問題点を解説しました

こちらです。 www.huffingtonpost.jp ポイントは3つあります。 ①表現自体の問題 ②広告起用の問題 ③対外的な約束という問題 私は①については個人の判断というスタンスです。現時点では法規制に反対という立場で、行政の審議会でもそのような発言をしてきまし…

五島美術館

五島美術館。平安時代の書や源氏物語絵巻(GWごろに実物公開、普段は複製を展示)などを展示してありました。 写真は見事な庭園です。自然をなるべく生かした「やま」に石段や灯籠、石仏、あずま屋が点在していて、歩いて楽しいです。 東急グループ創設者が…

映画「ドライブ・マイ・カー」感想(内容にふれています)

映画「ドライブ・マイ・カー」見てきました。アメリカでアカデミー賞・国際長編映画賞を受賞したため、週末の映画館は満席です。 www3.nhk.or.jp 原作の村上春樹短編小説「女のいない男たち」を読んでいたのと、村上作品はほとんど読んでいるため、どんな具…

映画「ドライブ・マイ・カー」感想(内容にふれています)

映画「ドライブ・マイ・カー」見てきました。アメリカでアカデミー賞・国際長編映画賞を受賞したため、週末の映画館は満席です。 www3.nhk.or.jp 原作の村上春樹短編小説「女のいない男たち」を読んでいたのと、村上作品はほとんど読んでいるため、どんな具…

朝日新聞デジタルでNTT社長・入社式あいさつのジェンダーバイアスについてコメントしました

日本を代表する企業の入社式。社長あいさつの以下の部分について批判的に取り上げた朝日新聞デジタル記事でコメントしました。 www.asahi.com 「私たちは、女性と男性は違うと考えています。人間という意味ではもちろん一緒ですけれども、能力や特性の得意な…