2008-01-01から1年間の記事一覧

日本の社会保障や財政がめちゃくちゃになったのは、「若年差別」のせいだ。

概要を知ってはいたが、年金財政や高齢者医療費の数字をあらためてネットで確認して愕然とした。こんなの持続可能なわけがない。ここまでおかしなことになったのはなぜか。 答えは簡単で、20代・30代の声が政治に反映されていないためである。 日本の国会議…

乳児をベビーカーに寝かせて電車に乗った。

あとから乗ってきた男性がベビーカーに荷物をぶつけながら、通りすがりに「邪魔なんだよ、これ」と一言。 夫が抗議したところ「俺は75歳なんだよ。ここ(優先席)に座る権利がある」と言い放った。優先席に向かう通路にベビーカーがあったのが気に入らなかっ…

受諾演説をCBSで見た。

悔しい気持ちでいっぱいだろうに、そんな様子は見せずテキパキ話す様子にプロ意識を感じる。すでに、オルブライト、ライスと女性国務長官の前例はあるから、ヒラリーは「女性初」という注目の集め方はしないだろう。 へんに騒がれるよりそのほうが、仕事がし…

米大統領選挙の結果が判明してから、オバマ支持者の喜びを伝える報道を見てきた。

実際のところどんな感じか知りたくて、友人・知人にメールを送ってみた。私の知り合いは皆、民主党支持者だから、喜ぶのは当然だった。予想外だったのは、皆が熱狂していたことだ。軽い感じで送ったメールに、すぐにずっしり重い返事がきた。 「私も彼氏も、…

子育て支援シリーズ『ワーク・ライフ・バランス:仕事と子育ての両立支援』にアメリカの事例を寄稿しました。フルブライト留学中に現地で行った文献調査とインタビューの結果を9ページ弱でまとめました。 編集代表はワーク・ライフ・バランス推進官民トップ…

6月末に一橋大学で行った講演の感想レポートが送られてきた。

特に興味をそそられたのは「自分は結婚したら主婦になりたい」と書いている女子学生が少なからずいたことだ。講演の最後の方で「キャリアか家庭か両方か自分で選んでください。どれを選んでもそれなりに大変で、楽な道はありません」と話したことへの反応で…

付記(9/4)

これは個人的なセラピーのつもりで書いたものですが、予想外にたくさんの方に読んでいただき非常に驚いています。ここで批判している「親族」に、私の母は含まれていないことを加筆しておきたいと思います。結婚や家族をつくることの本質的な意味を理解せず…

デリカシーのない親族である。

出産以来感じてきたが、ずっと書くのをためらっていた。夫ともども、いいかげん腹に据えかねたのと、同じような思いをしている人が少なくないことを知ったので、書くことにする。 ワークライフバランスという点から見れば、私の勤務先は完璧である。職場の上…

漫画「闇金 ウシジマくん」の10巻には、サラリーマンの実態がリアルに描かれている。

この巻の主人公は「小堀」という30代男性。医療機器メーカーの営業マンで、専業主婦の妻と2人の子どもを養っている。誠実だがばか正直な小堀くんはなかなか売上げをあげられず、パワハラ上司に毎日怒鳴られている。帰宅は毎日終電近く、昼食の予算は500円。…

ワークライフバランスと階層

闇金ウシジマくん (10) (ビッグコミックス)作者: 真鍋昌平出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/01/30メディア: コミック購入: 10人 クリック: 55回この商品を含むブログ (46件) を見る

Unaccustomed Earth作者: Jhumpa Lahiri出版社/メーカー: Knopf発売日: 2008/04/01メディア: ハードカバー クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る

「停電の夜に」、「その名にちなんで」などの著者の最新作。 これまでと同様、インド系アメリカ人の二世とその家族・友人との関係を描いている。身近な人の死や性、不倫なども扱っているのがこれまでと少し違うかもしれない。簡潔な英語で書かれているので読…

国際女性ビジネス会議の分科会「メディア業界とダイバーシティ」で講師をしました。

日本のメディア業界は、他の業界に比べると女性の進出が遅れています。そうした現状をふまえ現場の様子を率直に話し合うことができ、とても面白かったです。また、管理職に就く女性はその地位にふさわしい情報を持っていらして、お話はとても勉強になりまし…

国際女性ビジネス会議で講師をしました

「女性の視点を活かす」という表現は、あまり好きになれなかった。

企業が女性労働力を「活用」する理由としてよく使われる。特に消費財の開発に際して、女性の感性を生かすと消費者の考えを反映できると言われる。 こういう表現を見聞きするたび、なぜ男性の視点ではダメなのか、と思ってきた。性別ではなく、消費者として地…

昨日、一橋大学で講演しました。

社会学部のジェンダー社会科学研究センターのプログラム「男女共同参画時代のキャリアデザイン」という講義で、約300人が受講しています。オムニバス形式で、経営者、研究者、若手ビジネスパーソンが仕事について語るというもの。講義の企画は東京ガス西山経…

一橋でワークライフバランスについて講演

今、日本で「ダイバーシティ」といえば、労働市場に女性が増えることを意味する。

人材に多様性があれば、色々なアイデアが生まれ、新製品やヒット商品につながる−−。企業がダイバーシティを推進するメリットはこのように説明される。 育児についても同じことが言える。母親だけでなく父親が積極的に参加する方が良いと実体験から分かった。…

東京アメリカン・センターで講演を聞いた。

スピーカーはジャーナリストのロナルド・ブラウンスティン氏(アトランティック・メディア カンパニー政治ディレクター)。キーとなる数字を散りばめ、分かりやすく解説してくれた。 民主党の候補者選びは資金・人員共に過去に例を見ない規模であったという…

シカゴの低所得者住宅で活動する黒人ギャングの生態を描いた本。

特徴は2つある。1つめはアメリカが今も抱える人種・階級問題を浮き彫りにしていること。2つめはギャングと黒人低所得者の経済行動を詳しく調べてあることだ。 著者はコロンビア大学社会学部で教鞭を執る。シカゴ大学社会学部の博士課程在籍中にこの研究を行…

地元紙記者に仕事への自信を喪失させる本

Gang Leader for a Day: A Rogue Sociologist Takes to the Streets作者: Sudhir Venkatesh出版社/メーカー: Penguin Press発売日: 2008/01/10メディア: ハードカバー クリック: 14回この商品を含むブログ (1件) を見る

1カ月健診のため、子連れで初外出。

これまでも子どもを抱いてマンションの外廊下を数分歩いてみたり、自宅から50mほど離れた郵便ポストまで行ったことはあるが、本格的なのはこれが初めて。帰りのタクシーの中で少しぐずった以外、ギャン泣きすることもなく機嫌よく起きていてくれて安心。病院…

1人暮らしの頃、行政サービスの恩恵はほとんど受けていなかった。

朝から晩まで仕事をしていて帰宅は深夜。本はアマゾンで買うから近所の図書館を使ったことはなく、学校に足を運ぶのは選挙の時だけ。当時、政府に望むのは唯一、治安の確保だった。駅から自宅まで夜道を安心して歩くことができ、明け方にタクシー帰りした時…

7月に開かれる国際女性ビジネス会議に、パネリストの1人として出席することになりました。

この会議は今年で13回目を迎え、昨年の参加者は1200人に上ったそうです。私も過去の会議を聴きに行っており、アメリカ留学の調査テーマを決めるきっかけとなる発見もありました。お声がけをいただいた時はとても嬉しかったです。 会議全体のテーマは「ダイバ…

乳腺炎になった。

月曜夜7時頃、発熱。測ると37℃台ですぐにベッドへ。半袖Tシャツの上に長袖シャツ、さらにフリースを着て毛布と厚手の布団をかけるが、寒気がする。1時間半寝て起きたら38℃台後半に上がっていた。 産院でもらった妊娠・出産・育児に関するテキストにある乳腺…

The Chronicle of Philanthropy4月17日号(写真)より。

6月に米赤十字の新総裁に就任するのが、ゲイル・マクガバーン氏(56歳)。ハーバード・ビジネススクール教授として、マーケティングを教えて6年になる。前職はAT&Tのマーケティング担当副社長。同社で24年勤め上げた。 新総裁に期待される役割は経営の効率化…

マーケティングのプロが米赤十字のトップに就任

赤ん坊の色々な表情を見るのは面白い。

空腹時にオムツを換えると、まるでこの世の終わりのように真っ赤な顔で泣きわめく。一方、満腹だと何をされようが気にせず、平和な顔でぼーっとしている。 お腹が空いたとか、オムツを換えて欲しいとか、かまって欲しいといった欲求がある時は、顔をくしゃく…

育児は大変・・・と聞いていた。

・夜中に泣くので寝不足になる ・授乳とオムツ換えの繰り返しで1日があっという間に終わってしまう ・自分の時間が全くなくなる etc... この数週間、上記を体験してきたが予想外にストレスが溜まらない。授乳は1日6〜8回で、寝かしつけるまで抱いていると1回…

産んでみて実感したのが、夫の役割の大きさだ。

予定日前日に入院、弱めの陣痛が一晩中続いた。夫は私が痛がるたび、テニスボールで腰をマッサージしてくれた。生理痛を3〜5倍増にしたくらいの痛みが、腰骨のところに鈍い感覚で訪れる。すると夫はテニスボールで思い切り腰をさする。一晩に30回弱の陣痛が…

経済産業研究所(RIETI)の広報誌『RIETI High Light』(2008 SPRING)に書評を寄稿しました。

書評したのは『論争・日本のワーク・ライフ・バランス』(編者はシカゴ大学山口一男教授・慶応大学樋口美雄教授)という本で、昨年8月末に開かれた、RIETIの政策シンポジウムを書籍化したものです。 シンポジウムでは、経済学・社会学などを専門とする研究者…