The Chronicle of Philanthropy4月17日号(写真)より。

6月に米赤十字の新総裁に就任するのが、ゲイル・マクガバーン氏(56歳)。ハーバード・ビジネススクール教授として、マーケティングを教えて6年になる。前職はAT&Tマーケティング担当副社長。同社で24年勤め上げた。


新総裁に期待される役割は経営の効率化と資金集め。マクガバーン氏はジョンズ・ホプキンス大学の理事を勤めているが、資金集めプロジェクトの共同責任者として大成功をおさめた。7年間に20億ドルを集める目標を2年間前倒しで達成、目標を32億ドルに上方修正した。


赤十字はこのところ資金不足に悩んでおり、赤字は2億ドルに達している。最近、1000人を解雇したばかり。2001年の同時多発テロの際、集めた義援金の使途を曖昧にしたことで、イメージダウンにも悩んでいた。



新総裁の年俸は50万ドル。

アメリカでは企業と非営利団体を人材が行き来して"回転ドア"のようになっていると聞く。これもその一例だろう。非営利組織といえども、トップには高い報酬を払うのも米国流という感じ。そういえば私が留学中に所属していた大学内の組織でも、トップの年収は2000万円に上っていた。


もうひとつ興味深いのは、こういう高い地位に就く50代女性がアメリカにはたくさんいること。ヒラリーとかライスとか、一般メディアによく登場する人だけでなく、あちこちで女性の姿を目にする機会がある。一方、日本ではごく少数の女性がいくつもの要職を兼務している。この世代で働き続けている人が少ないためだろう。