東洋経済オンラインに女性社員育成について書きました

 私が就職活動をした1996年、日本企業は女性総合職を採用しなかったり、男性と比べて非常に少ない採用しかしない等、目に見える形で女子学生を差別していました。

 そんな時代に就職し、何とか仕事を続けてきた四半世紀を振り返っています。

toyokeizai.net

映画「ノマドランド」の感想

 アメリカ南西部の美しい自然を舞台にしており、大きなスクリーンで見るのに適した映画です。
 
 
 不安定雇用、社会保障の不備、格差社会アメリカを描いた映画――だけではなかった、少なくとも私には、そう解釈できたところが良かった。
 大きな社会問題を前提にしつつ、映画では、人生の終わりをいかに生きるか、に焦点を当てたところが私には面白かったです。
 フランシス・マクドーマンド演じる主人公は、夫を病気で亡くし、住んでいた企業城下町が事業撤退で丸ごと消える、という経験をした高齢女性です。家を失い、改造した大型車で寝泊まりしつつ、Amazonや農作業、国立公園の清掃といった低賃金短期労働をしながら、移動生活をしている。
 彼女には定住の可能性があり、映画の中で私が気づいただけでも3回、知人、家族、友人から「一緒に住もう」とか「うちに泊まって」と言われます。皆、親切で彼女を思いやる人たち。それを断り、ひとりで生きていく姿を描きます。
 20数万円の車修理代を払えない状況を今の私は想像できません。ただ、家族がいてもいなくても、最期はひとりで死んでいくという感じが常にあるので、この主人公の個人的な生き方には共感するところが多々ありました。
 ここまで、個人として映画を味わった感想です。ここから先は仕事の話。
 SNSや広告やマーケティングを通じた社会課題の解決に関わる人は、ぜひ見るべき映画だと思います。自分が作っているものが、炎上する可能性があるかも、と思っているメディア関係者も見た方がいい。
 この映画には、冒頭に記した深刻な社会経済問題を踏まえ、その中に生きている人をいたずらに憐れむのではなく、その自己決定と尊厳を重んじる視線があります。
 
1)登場人物を、環境に翻弄される【気の毒な人々として描かない】ことで尊厳を保つことと、
2)彼・彼女たちの自由に見える生き方を【単なる選択の問題として描かない】。それにより、根底にある社会経済問題を「めずらしい」「おもしろい」ものとして消費しないこと
 
かんたんではない1)と2)を両方、含んでいるところが勉強になるはずです。
 最近、社会課題を広告・マーケティング的なアプローチで書いたコンテンツの炎上が続いています。問題となったコンテンツの作り手に、悪意は皆無だと思いますが、2)の問題が繰り返されていると感じるので、この映画から学ぶところが多々あるはず。

新刊:「ジェンダーで見るヒットドラマ:韓国、アメリカ、欧州、日本」出ます

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 光文社新書から6月16日に新刊が出ます。

 「ジェンダーで見るヒットドラマ」と題して韓国、アメリカ、欧州、日本のドラマ20数本を紹介しました。NetflixAmazonビデオ、Hulu等、配信で色々なものを見られるようになっています。

 ジェンダー視点でドラマを見ると、面白い!ツッコミどころ満載!の作品もあれば、しみじみ、いいなあ~というものもあって、楽しいです。政府の男女平等政策との関連にも触れました。

週刊東洋経済、会社とジェンダー特集に寄稿

 
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 週刊東洋経済の企業とジェンダー特集に寄稿しました。
 副題にある通り、「女性は事務職」と言われた1996年 について書いています。結婚出産退職とか、昇進を遠慮するとか以前に、今、管理職年次の女性をキャリアトラックでは少数しか採用してこなかった。この問題に日本企業は正面から向き合った方がいい。無意識云々ではなく差別していたってことです。
 キャシー松井さんのインタビュー、浜田敬子さんや三浦まり先生の寄稿、調査データ、機関投資家の視点など、多方面からアプローチしており読み応えあります。

 





NHKでジェンダー勉強会

 NHKジェンダーの勉強会をしました。ウェビナーで全国各拠点をつなぎ、番組づくりに様々な形で関わる、記者、ディレクター、プロデューサー、ビジュアル製作、SNSなどを手掛ける方たちとお話しました。
 良かったのは、具体的な話ができたこと。「バイアスいけない」「ジェンダーや多様性が大事」というルールは分かった上で、日々、発信の仕事をしていると、迷う色んなことについて、どう解決したか、反省点は何なのか、共有しました。組織内限定だと、一般論で終わらない話を聞けるので、私も勉強になります。
 NHK内部からの参加者は女性4名、男性2名。かなり率直に「ジェンダー課題を知ったきっかけ」「反省点」「知らなかったこと」を話してくれました。
 このテーマは「よく分かってる人」だけで話しがちですが「すごいな」「でも自分は関係ないな」もしくは「怒られそうだから近づくのをやめておこう」となりがち。自分の反省や変化について正直に話すことは「やってみよう」と思うきっかけとして貴重です。ビジュアルを作るプロの話も面白く、着想や軌道修正を経てキャラクターが生まれるまでを話していただきました。
 

政党の女性議員増加策について、共同通信の取材にこたえました

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 衆院選を前に、各党が女性候補者・議員を増やすための方策を出している、ということで共同通信の取材にこたえたものが、いくつかの新聞に掲載されました。

 写真左から河北新報(6月3日・夕刊一面)、埼玉新聞信濃毎日新聞です。

 選挙前の人気取り、という見方もあるかもしれませんが、理由はどうあれ、政治分野でジェンダー平等が進むのは良いことだと私は思います。これをお祭り騒ぎで終わらせないためには、メディアや市民社会が選挙後にも関心を持ちづつけるのが大事。