映画など

映画「窓ぎわのトットちゃん」、とても良かったです

映画「窓ぎわのトットちゃん」を娘と一緒に見てきました。原作の世界観を現代風のアニメで見事に表現したとても素敵な映画でした。 tottochan-movie.jp 「困った子」と言われ前の学校を追い出された小1のトットちゃんに「きみは本当はいい子なんだよ」と話す…

NHKラジオ「マイあさ!」で家庭科授業とジェンダー平等についてお話しました

NHKラジオ「マイあさ!」で家庭科授業とジェンダー平等についてお話しました。ちょうど前週に愛知県の私立高校家庭科教員向けの研修を行っており、そこでの議論も紹介しています。世界1ジェンダー平等な国、アイスランドの映画「主婦の学校」についてもお話…

映画「バービー」のレビュー記事を書きました。ビジネスパーソンにこそお勧め

映画「バービー」を観てきました。ハリウッドらしいエンタメ、ジェンダー視点に加えて企業マーケティングの観点からも、興味深く、記事にまとめました。 toyokeizai.net

日仏会館で「テレビドラマ」から民主主義を考えるワークショップに参加

東京・恵比寿の日仏会館で「テレビドラマが変える世界」ワークショップに参加しました。民主主義、フェミニズム、テロリズムをドラマがいかに描くか、テレビ番組の定量分析を機械学習で行うコンピュータ科学者、Netflix等のプラットフォームに関するマーケテ…

映画「すべてうまくいきますように」、視聴感想

ewf-movie.jp 80代半ばを迎えた父が脳卒中で倒れ、身体の自由がきかなくなる。終わらせてほしい――安楽死したい――と繰り返し頼まれた娘の葛藤を描くフランス映画。ずっと助け合って看病してきた妹とのやり取り、鬱病の母や関係がこじれている弟、優しく誠実な…

映画「FLEE」感想

transformer.co.jp アフガニスタン難民で現在は北欧に住んでいる男性で同性パートナーを持つ知識人が主人公のアニメ映画。関係者の安全を守るため、細部をぼかしたり改変している…ということです。 政治体制の問題、機能不全国家の問題を個人の視点で描いて…

映画「モガディシュ」感想

たまたま時間ができて見に行ったら、予想以上に面白かったです。1991年、ソマリア内戦に巻き込まれた大韓民国と北朝鮮、それぞれの大使館員たち。この時期、なぜ両国がソマリアに大使館を置いていたか、想像以上に最近の出来事だった韓国の国連加盟など、初…

映画「ベイビー・ブローカー」感想

とても良かったです。是枝監督の映画が好きな人も韓国ドラマが好きな人も楽しめるでしょう。 gaga.ne.jp 母が子を「捨てる/手放す」話は多くの作品で描かれてきました。その行為を批判または同情する視点どちらもあり得る。批判が強いと福祉制度の不備に気づ…

映画「スープとイデオロギー」感想

素晴らしいので是非、見に行って下さい。 soupandideology.jp ヤン・ヨンヒ監督は「ディア・ピョンヤン」「かぞくのくに」で息子3人を北朝鮮へ送る実父を描きました。「なぜそんなことを?」に補助線をくれる作品。ヨンヒさんのパートナー「荒井さん」がとて…

映画「ドライブ・マイ・カー」感想(内容にふれています)

映画「ドライブ・マイ・カー」見てきました。アメリカでアカデミー賞・国際長編映画賞を受賞したため、週末の映画館は満席です。 www3.nhk.or.jp 原作の村上春樹短編小説「女のいない男たち」を読んでいたのと、村上作品はほとんど読んでいるため、どんな具…

映画「ドライブ・マイ・カー」感想(内容にふれています)

映画「ドライブ・マイ・カー」見てきました。アメリカでアカデミー賞・国際長編映画賞を受賞したため、週末の映画館は満席です。 www3.nhk.or.jp 原作の村上春樹短編小説「女のいない男たち」を読んでいたのと、村上作品はほとんど読んでいるため、どんな具…

TVガイドでドラマ&ジェンダー&韓国作品について友人と対談しました

TVガイドで、ドラマをジェンダー視点で見ることや、韓国ドラマの魅力について友人と対談しました。 前編では日本のヒットドラマをジェンダー視点で楽しむことについて話しています。 mindra.jp 後編では韓国ドラマについて語りました。まさかフランス出張が…

映画「グレート・インディアン・キッチン」、家庭内のジェンダー問題を描く優れた作品

観てきました。ジェンダー視点の映画、いろいろある中でも、秀逸な作品です。 tgik-movie.jp 大卒のインド女性が婚家で延々続く無償ケア労働に明け暮れ、夫と舅の悪意なき抑圧に疲れ果てる話です。格式あると言えば聞こえはいいが「古い」婚家では生理中の女…

アイスランドにある「主婦の学校」に関するドキュメンタリー映画、たいへん良いです。レビュー記事を書きました

アイスランドのドキュメンタリー映画「<主婦>の学校」を見ましたら、とても良かったのでレビュー記事を書きました。 news.yahoo.co.jp アイスランドは世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数ランキングで1位を12年連続でとっています。男女平等な国で…

映画「ノマドランド」の感想

アメリカ南西部の美しい自然を舞台にしており、大きなスクリーンで見るのに適した映画です。 searchlightpictures.jp 不安定雇用、社会保障の不備、格差社会アメリカを描いた映画――だけではなかった、少なくとも私には、そう解釈できたところが良かった。 大…

ディズニープリンセスアニメ映画「ラーヤと龍の王国」

小学生の娘と一緒に見てきました。とても良かったです。近年のディズニープリンセスの集大成という感じ。ラスト近くで娘が「もはやディズニーではないね」とつぶやきました。 www.disney.co.jp 王子を待つ姫=ディズニープリンセス映画のイメージは皆無です…

女の子とプリンセス願望について朝日新聞のインタビューにこたえました

自分の子どもがプリンセス願望を強く持った時、ジェンダーセンシティブな親は戸惑うことが多いです。こうした問題意識を持つ記者の方からインタビューを受けました。 digital.asahi.com 私自身はプリンセスアニメに関心がなく、子どもにも見せようと思いませ…

朝日新聞 #論壇にコメントしました漫画「恋する母たち」に関連して

朝日新聞の論壇委員会では、毎月、津田大介さんが書く「論壇時評」に加えて、少し違う視点の論考を「#論壇」として取り上げています。今回の執筆者は山本悠理記者。論壇委員は、自分が選んだ論考が#論壇で取り上げられたら紙面で短いコメントを出します。 …

アルジェリアの女子大生を描いた映画「パピチャ」についてエッセイを書きました

1990年代アルジェリアを舞台に、ファッション好きの女子大生を描いた映画「パピチャ」についてエッセイを書きました。宗教を理由にした抑圧者と真っ向から対峙するヒロインに深く共感します。 note.com 深刻なテーマをフェミニズム視点で正面から描く意欲作…

朝日新聞、論壇委員が選ぶ今月の3点が出ました

毎月掲載の「論壇委員が選ぶ今月の3点」が掲載されました。 7月中下旬に有料配信されたオンラインイベント、村山章ほか「『ウディ・アレンは社会から抹殺されるべきか?』~映画と時代とハラスメントとの付き合い方を考える」、庭田杏珠、渡邉英徳「AIとカ…

女性週刊誌「愛の不時着」特集でドラマの解説

週刊誌「女性セブン」が韓国ドラマ「愛の不時着」特集をしています。「あなたはもう泣きましたか?」というサブタイトルが視聴者の気持ちにぴったりです。 私はヒーロー、ヒロイン像をジェンダー視点で解説しています。男女タレントさん、韓国のジャーナリス…

韓国民主化を史実に基づき描く映画「1987」が心を打つ理由

www.amazon.co.jp 1987年の韓国民主化運動を描いた映画。取り調べ中の拷問でソウル大学生が死亡したことがきっかけで、事実を隠そうとする警察内の反共産主義を担う部門(=対北朝鮮)や軍事独裁政権への批判が高まっていきます。 史実をもとに、架空の人物…

犯罪は社会の鑑~脇役で見る『愛の不時着』。チョ・チョルガンとク・スンジュンを追いつめたもの

公開から2カ月経っても総合トップ10を維持している韓国ドラマ『愛の不時着』。最近、周囲で見てくれる人が増えて嬉しいです。 人気の理由を要素分解すると、7~8割は「リ・ジョンヒョクがカッコいい!」、「ユン・セリとのカップルがお似合いすぎて完璧」で…

韓流ドラマ「愛の不時着」は甘いラブストーリーの顔をして家父長制を解体する

gendai.ismedia.jp www.vogue.co.jp この1カ月半、毎晩見ていたドラマがあります。北朝鮮の将校と韓国の起業家女性を描いたドラマ「愛の不時着」。 恋愛ドラマは嫌いだったはずなのに もう、10年以上、私は恋愛をテーマにしたドラマも映画も見ていませんでし…

「有毒な男性性」なきヒーロー像がポスト#MeToo時代にぴったり韓流ドラマ「愛の不時着」

北朝鮮の将校と韓国の女性起業家の恋愛ドラマ「愛の不時着」について2本目の記事を書きました。今回はVogueです。韓国社会における性暴力告発の動き#MeTooがもたらした不可逆的な変化と、そういう中から生まれた新しいヒーロー像という視点で読み解きました。…

FRauに韓国ドラマ「愛の不時着」のヒーロー&ヒロイン像について書きました

gendai.ismedia.jp 北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)と韓国の女性起業家ユン・セリ(ソン・イェジェン)の恋愛ドラマ「愛の不時着」、伝統的なメロドラマ風のタイトルとは異なり、中身はかなり新しい人物像が描かれています。 軍服のマッチョなイ…

明治学院大学横浜キャンパスで「ジェンダーとメディア表現」のセミナー

企画運営は明治学院大学の学生さん達です 明治学院大学横浜キャンパスで「ジェンダーとメディア表現~エンタメ作品に見る恋愛観」について清田隆之さんと一緒にお話しました。主催は(公財)横浜市男女共同参画推進協会。 清田さんは恋愛話を収集するユニッ…

日経DUAL連載を更新しました:ノーベル平和賞ナディア・ムラドさんの映画を見て息子と話す

日経DUAL連載を更新しました。 dual.nikkei.co.jp ナディアさんはイラク北部の村で家族や親戚と暮らしていました。貧しいけれど、頑張って農業をしたり、兄たちが働きに出るうち、新しい家を建てることもできるようになります。 そこへテロリストISIS達が襲…

東洋経済オンラインで中川淳一郎さんと対談しました(3/3)

大学の同級生でネットニュース編集者の中川さんとの対談、最終回です。これまで2回にわたり、セクハラ問題とジェンダー炎上について話してきました。最後はジェンダー炎上しないコンテンツのお手本としてのディズニープリンセスについてお話しました。 toyok…

Yahoo! ニュース個人に「シュガー・ラッシュ:オンライン」のレビューを書きました

news.yahoo.co.jp これまでプリンセス像をアップデートしてきたディズニーが、本作では歴代プリンセスを大集合させています。映画のヒロインはゲームキャラクターの少女。脇役含め、女性像が新しいのが特徴です。