日仏会館で「テレビドラマ」から民主主義を考えるワークショップに参加

 東京・恵比寿の日仏会館で「テレビドラマが変える世界」ワークショップに参加しました。民主主義、フェミニズムテロリズムをドラマがいかに描くか、テレビ番組の定量分析を機械学習で行うコンピュータ科学者、Netflix等のプラットフォームに関するマーケティング分析など。

 私は「愛の不時着」と「アウトブレイク」について発表しました。参加者が積極的に議論に参加することが印象的でした。フランスの文系研究者(哲学、政治学等)、理系研究者(コンピューターサイエンス)、企業からはフィリップスやコンテンツ配信企業経営などがいました。具体のみならず抽象的な議論が盛り上がって楽しかったです。

 例えば、ある参加者が「自分はテレビドラマが政策に影響を与えた、という主張に納得がいかないのだが…」という指摘がありました。重要な指摘だと思ったので、私からは「メディアが社会に影響を与える」のか「メディアは単に社会を反映するだけ」なのかメディア研究ではよく議論になること、定量的に何が何%とは言えないが、相互に影響し合っているとみるのが妥当ではないか…とお伝えしました。すると別の参加者がトルストイを引用しつつ文学が社会に影響を与えるのか、単に社会を反映するのか、という議論もある、と話を展開して盛り上がる一幕もありました。

 懇親会も含め、非常に刺激的な時間でした。