アメリカ夫婦のワーク・ライフ・バランスをテーマに、家事育児分担などについてお話しました。


こちらのブログに何度も書いておりますが、アメリカ男性は日本男性より、家事育児時間が長いです。そして、アメリカ女性は社会進出の度合いが高い。大組織のトップにつく女性が子育てもしている、という例がたくさんあります。


そういう社会を実現しているのは、小さな政府と徹底した市場主義がもたらす合理的な発想である、ということ。アメリカ男性はリベラルで優しいから家事育児をする、というにとどまらず、妻の稼ぎが多いから、男性が家庭に入る選択肢も生まれます、というお話をしました。


市民講座は「ワーク・ライフ・バランス」をテーマに連続講演が行われるもので、私の前の週はフィンランド大使館の方がスピーカーでした。
(プログラムはこちら:http://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/manabishogaku/shogaigakushucenter/gakusyuukikai/shimin/kouza.files/H27prog_1.pdf


アメリカと北欧と日本を比較する視点でとても面白い本が最近出たので、そちらもご紹介しました。新書なので読みやすく、オリジナルなデータが多くてお勧めです。北欧万歳!日本もそうなればいいのに、と簡単には言い切れない現実。アメリカの厳しさがもたらした女性の活躍等、日本が今後進む方向性を考える上で、必読と言えます。


質疑応答では、女性だけでなく男性がたくさん発言して下さったのが印象的でした。こういう「女性的な話題」って、ともするとタテマエの話で終わってしまいます。「ワーク・ライフ・バランス、大事ですよね」、そうそう!みたいな感じで。

問題は、大事なのにどうして実現が難しいか、という部分なので、男性が議論に参加するのはすごく良いことです。それがたとえ、伝統的家族観に基づいた発言であっても「自分はこう思う。みなさんはどう思いますか」というように、対話を促すものなら、歓迎すべき、と私は思います。企業の人事担当者のワーキングマザーなど、色んな方が「自分の問題」として考えた質問、疑問を話して下さって、とても楽しかったです。