仕事をしていて嬉しいことは色々ありますが、これは特に。

朝日新聞のインタビュー記事を見て、大学時代の先生がお手紙と翻訳された小説を2冊、送って下さいました。東洋英和女学院大学名誉教授の太田良子先生。英米小説翻訳家です。


お手紙には、私が大学1年生の時に先生の講義を受講した際に提出した、試験の答案が添えてありました。出題はある小説を読んで解答を記す、というもので、小説にはとても冷たい、残酷と言ってもいいような夫の言動と、夫に愛想をつかしながら富裕層としての生活を捨てられない妻の葛藤が描かれていました。


解答用紙に何を書いたか全く忘れていましたが、あらためて23年前に書いたものを見て、当時から、女性解放みたいなことに関心があったのだな、人間、四半世紀経っても本質は変わらないな…と思いました。「ジェンダーから世界を読む」という講義を受講するのは、この答案を書いた3カ月後のこと。潜在的な関心に合う教養科目を、高等教育機関が提供することの意味を、あらためて感じました。