今週始めまで、アメリカ女性の現状について基本的なことが分かる本をチェックしていた。

図書館司書のジーンが勧めてくれたのがこれ(写真)。 "The American Woman" というデータブックで2年に1度発行されている。発行は政府でなくNGOで「アメリカ女性白書」といった趣き。人種別人口構成や教育、健康状況や賃金、連邦政府議会の女性議員名鑑、軍隊における女性の進出度合いなどを数値データで概観できる。

加えて毎号、異なるテーマで特集記事のようなものが載っている。私が目を通したのは「女性と仕事」と「ベビーブーマーの娘たち」をテーマにした2冊。特に後者は自分と同世代の25歳〜34歳のアメリカ女性たちがどんな悩みを抱えているか、親の世代と比べて何が変わったか全体像を見渡すことができて興味深かった。

例えば、この世代の女性を3つの階層に分けて解説している章。
1) 高校〜短大卒で1人子供を持ち、病院受付でフルタイムで働いており、夫はブルーカラーという設定の女性
2) 大卒以上の学歴で婚約しているが結婚はしていない医師
3) この医師が働いているクリニックで掃除をしている高校中退で3人の子持ちのシングルマザー


それぞれの女性たちは、現在のアメリカでどのくらいの割合を占めているでしょう?


答えは 1) 約6割 2) 約3割 3) 約1割 だそうです。
私がこちらで調査の対象にしている層の女性がかなりのボリュームで存在している。

専門職や管理職割合などは予想通りの数値で日本と比べるとため息が出てしまうが、単純に興味深いデータも色々あった。中でもアジア人女性の突出した高学歴や、軍関連の仕事に従事している女性が15%もいることに驚いた。日本なら"女性自衛官"というだけで雑誌のグラビアになってしまうくらい珍しいというのに。女性の社会進出というのは、全ての分野に及ぶのだなあと今さらながら納得した。

息抜きに女性議員名鑑の写真だけを見ながら「民主党共和党か」当てるクイズを1人でやってみた。「派手目の人は共和党かな」などと推測したが大はずれ。見た目のイメージと所属政党は何も関係がなかったのだった。