気分転換のため、ふだん読まない雑誌を買ってみた。


意外に読みごたえがある。インタビュー記事では、サラ・ジェシカ・パーカー(表紙写真)が、自分で始めた激安服ブランドについて語っている。自ら自社製品を身に着けた写真を何カットも使ってあり、一見、宣伝記事に見えるがそうでもない。


新ブランド立ち上げの背景には、アメリカ庶民のため、良い品を安く---という思いがあるらしい。今では人気女優となり、服やら靴やらにいくらでもおカネをかけられる立場だが、もとは貧しい10人家族の出身。一家は福祉に頼っていたこともあるという。新しい服を買ってもらうこともなく、お姉さんのお古ばかり着せられた子供時代だったそうだ。自分に回ってくる頃は、どの服もくたびれて流行遅れになっていた。


そういうわけで、彼女のブランドのコンセプトは、シンプルで質の良い服を20ドル以下で売ること。たとえPRのために作られたストーリーだとしても、心動かされることに変わりはない。


他にもアンジェリーナ・ジョリーメラニー・パール(イスラム過激派に殺害されたウォール・ストリート・ジャーナル紙記者の妻)の対談や、全米から女子学生リーダー10人を選ぶコンテストなど、堅いテーマの記事がいくつか載っていた。


女子学生コンテストの方は、歴史も長いらしく、あのマーサ・スチュワートも学生時代に表彰されたことがあるらしい。今回掲載されていたのは、いずれも今日的な社会問題に取り組む20歳〜22歳の学生たち。幼児虐待、シエラレオネでの虐殺、小児病棟における火傷治療、禁煙の普及といった分野で既に何らかの成果を出している。彼女たちの将来目標は、WHOの代表や国務長官など。若くても実力が自分でチャンスをつかんでいくアメリカらしさがうかがえた。