1週間滞在し、現地の医療保健制度や地域医療について取材をしました。

ケニアには野生動物がたくさんいて、サファリ観光も盛んです。日本人にとって「アフリカのイメージ」を体現しており、JICAなどによる国際協力も数十年の蓄積があります。


東アフリカ随一の経済大国で、成長率も年5%になります。合計特殊出生率が3.9で若年人口が多く、今後の経済成長も期待されています。一方、妊産婦死亡率や乳幼児死亡率が高く、HIV/AIDS、マラリア結核といった途上国に多い感染症で亡くなる方がたくさんいます。


ようするに、少子高齢化で長寿国の日本とは正反対の状況です。こういう国で、人々の健康を守ること、お母さんや赤ちゃんが死なないしくみを作り、人口の4割を占める貧困層が経済的に破綻せずに医療サービスを受けられるようにすることは、国の根幹に関わる問題です。


首都ナイロビ、飛行機で1時間ほどのキスム、さらに車で1時間ほどのケリチョー、ナイロビから車で1時間半ほどのナイバシャといった都市や農村部を見て回り、2013年に就任した大統領が掲げる医療保険改革と日本の支援を中心に取材しました。保険大臣、元駐日大使、県知事といった政治リーダー、地域の病院で働く看護師さん、病院を訪れる患者さん、スラム街住民の健康管理に取り組む日本のビジネスパーソンから話を聞きました。今後、順次、記事を出していく予定です。