先月、刑法の性犯罪規定が改正されました。


日本の刑法性犯罪規定は100年以上前から変わらずにきました。他の先進諸国では、性犯罪か否かの線引きが「合意の有無」にあり、いわゆる挿入行為以外も「性犯罪」と認められていますが、日本では被害の認定基準が非現実的だったのです。


今回の改正では、厳罰化を始め、男性や子どもの被害認定がされやすくなりました。


理想論と比べると、まだ改善の余地はあるものの、110年ぶりの改正は大きなニュースと言えます。特に、レイプ被害者が泣き寝入りすることが多い日本で、法律が変わったことで「声を上げれば変えられる」という実感を得られたことは大事だと私は考えています。


この改正を後押ししたのが「ビリーブ・キャンペーン」という動きでした。性犯罪被害者の団体など4つのグループが協力し、インターネットで5万以上の署名を集め法務大臣に渡したり政党を問わず40人以上の国会議員と面会したりして、改正の必要性を伝えてきました。


刑法改正を踏まえ、このビリーブ・キャンペーンがいかにして行われたのか、戦略やチームビルディングの観点からの報告会が開かれました。私はこれまで、何度か関連の記事を書いており、モデレーターとして参加しました。


女性運動=怖い、怒っている、一部の人たちの動き…そんな風に思われるかもしれません。このキャンペーンは、女性だけでなく男性も、社会人も学生も、様々な立場の人が関わり、刑法改正というひとつの目標に向かって動いたことが成果をもたらした、と思います。


今後は、より被害の実状に合う改正を目指して活動していくようです。執筆&発信という形で、彼・彼女たちと一緒にできることをしたいと思っています。