ベトナム・フエで開かれているAPEC女性と経済フォーラム「官民対話」、ひとつのセッションでモデレーターを務めました。

このセッションは日本・ベトナム両政府の主催。APEC参加経済圏で、2015年〜2017年の3年間に女性リーダーがどのくらい増えたか定量調査し、分析結果の発表や、各経済圏の取り組み事例の共有がありました。


定量調査はGender Action Platformという専門のNGOが担当。代表の上智大学名誉教授・目黒依子先生によれば、55%の経済圏で女性リーダーは増えたそうです。特に、業界別で見ると興味深いことが分かります。



左から私、Gender Action Platform(GAP)の目黒先生・斎藤万里子さん・大崎麻子さん。
GAPは、このセッションに関する定量調査、各国ヒアリング、企画、当日のロジまで一手に引き受けたプロ集団です。


例えば、トルドー首相による男女平等のイニシアティブが進んでいるカナダでは、閣僚に占める女性割合が30%から50%に。日本でも政府主導で女性活躍推進の取り組みがありますが、数字に表れる成果は、まだ出ているとは言えません。国際競争という観点からは、短期で数字に表れる成果を見せて日本の存在感を示したいものです。


私がモデレーターを務めたセッションでは、チリの銅採掘企業、初の女性役員であるローラ・アルボロノースさんのお話が面白かったです。この企業は業界シェア世界トップ。伝統的に男性が多い職場で、女性リーダーが果たす役割について、ていねいに話して下さいました。ところで、チリの公用語スペイン語。ローラさんは大学教授でもあり、既にエスタブリッシュメントですが「最近、英会話を習い始めたの」と言っており、親しみを感じました。