ベトナム最後の王朝があったフエ王宮を見てきました。


王政が終わったのが100年以上前でも、そこに王様がいてお城があった、という事実は国民を統合するための求心力なる――。展示や解説を読んでいると、管理者のそんな思いが手に取るように伝わってきます。


建物内に入る際は、服装規定があります。帽子は取る。タンクトップ+ショートパンツはダメです、とイラスト入りで描いてある。それを見て、入るのをあきらめて出ていく欧米系と思しきグループを見かけました。



ところどころに漢字が書かれていて、中国文化圏だなあ、と思う。王様と他国の間で取り交わされた手紙を並べてコーナーもあり、文書を残しておくと力関係とかいろいろなことが、後で分かって面白いことを実感。



観光地ですが、客引きはさほどうるさくなくて、のんびり親切という印象。休憩時にココナツジュースを飲んだら「こうやって割って、中身を食べるんだよ」と教えてくれるおばさん。子どもに良さそうな飛び出すカードをお土産に買おうとしたら、在庫を片っ端から出して見せてくれるお姉さん。



やっぱりバイクが多い。子どもを腰当みたいなものをつけて後ろに乗せて走る人も。少し街中に出るとふつうの人の暮らしも見えて、お寺にホームレスの女性がいたりします。経済発展している国ですし、国際会議のホストをしているし、高級ホテルには私たちと同じような雰囲気の人が集まっているけれど、今後の課題はやはり格差縮小でしょう。