泉屋博古館・東京

 仕事で近くまで来たので泉屋博古館・東京へ。広すぎず小さすぎず、ちょうど良い大きさ。さっと回れて好きな絵は繰り返し見られる建物の構造がありがたいです。

 岸田劉生の自画像と麗子さんの絵、どちらも怖くない描き方の2枚と並べて、いわゆる「麗子像」の不思議な絵。面白かった。

 私がいちばん興味を持ったのは、住友家の第15代当主だった吉左エ門友純が作らせた須磨の洋館に関する展示室。洋館も展示されていた絵画たちも空襲で焼けてしまったそうで、白黒写真と解説中心。20世紀初めに西洋上流階級の文化水準を目指して国際交流と子女教育のために作ったものという記述に、当時の教養ある超富裕層が担った公共性を帯びた取り組みを感じました。