今日のお昼時は所属しているCenter for the Education of Womenでパーティー。


数年前から非キリスト教徒に配慮して「クリスマス・パーティー」でなく「ホリデイ・パーティー」と呼んでいるらしい。11時頃から会議室を飾り付けた。色は青と銀が中心。聞けばユダヤ教徒の祝日、ホニカ(12月16日)は青・白がシンボルカラーだそうだ。私が子供の頃はクリスマスといえば赤・緑・金というイメージだったけれど、最近は東京でも青と白が目に付く。六本木ヒルズもこの時期、青と白のイルミネーションで飾られる。単なる流行かと思っていたけれど、もとはユダヤ教の影響なのかもしれない。


料理は各自が持ち寄った。ハムやミートボール、マカロニ・チーズ、サラダ数種類、クランベリー・ソース、パン、ほうれん草のディップ、クスクス、アップル・サイダー、チョコレート・ケーキやクッキーの類が何種類も並ぶ。30人余りが一皿ずつ持ってきたので、テーブルの上はとてもにぎやかだった。驚いたのはほぼ全員が手料理を持ってきたこと。アメリカ女性は料理をしないと思っていたのだけれど、ここの人は皆、料理好きなようだ。しかも外食のように脂っぽくないのでどれも美味しい。


食事が一段落したところで「ホリデイ・ラッフル」と呼ばれるくじ引きが行われた。数人が特技を生かして手作りした品をギフトとして提供、希望者は事前に1枚1ドルのチケットを買っておき、欲しい物の前に置かれた封筒に自分の名前を書いたチケットを入れておく。封筒の中に入ったチケットをくじ引きの要領で1枚抜き出す。ケーキやアクセサリー、手編みのショールなどが景品として提供され、チケット代として集まった280ドルは寄付に回された。


クリスマス時期は寄付ムードが盛り上がる。センターでは「ホリデイ・ファミリー」と呼ばれる家族を毎年1組選び、前述のラッフルで集まったチケット代や子供服などをプレゼントする。今年は3つ子を抱える学生カップルがホリデイ・ファミリーに選ばれ、私も近くのスーパーで使えるギフトカード100ドル分を寄付した。ラッフルは楽しみながら寄付金集めをするイベントなのだ。


今日のパーティーで一番盛り上がったのは「ホワイト・エレファント」と呼ばれるプレゼント交換。1人一品ずつ持ち寄ってクリスマス風にラッピングしひとつのテーブルに集めておく(写真)。参加者はくじ引きで決めた順序に従って、好きな包みをもらう。2番目以降の人はテーブルにあるラッピングされたプレゼントをもらってもいいし、すでに誰かが開封したプレゼントが気に入ればそれを「盗んで」もいい。自分の手元にあるプレゼントを盗まれた人は、机の上から新しい包みを取ってもいいし、別の人がもらったプレゼントを盗んでもいい。ひとつのプレゼントは2回までしか「盗め」ないというのがルール。


プレゼントの中身はいろいろで、新品のマグカップやノートといった当たり障りのないものから、10数年前の結婚式の引き出物のような時代遅れのデザインの陶器、趣味の悪い置物や見終わったビデオソフトのセットといったものまで。一番ヘンだったのはモアイ風の顔が表面についたティッシュケースで、鼻のところからティッシュが出てくる。単純なゲームだが、誰かがヘンなものを当てるたびに皆が大笑いしていた。


センターの代表から事務のアルバイトをつとめる学生さんまで全員が参加し、アルコールは一切なしだったがずいぶん盛り上がり楽しかった。ここにいるとアメリカのアットホームな良さを感じる。