本年度のアカデミー賞外国語映画賞を受賞したドイツ映画。


旧東ドイツで、売れっ子劇作家が秘密警察に盗聴器を仕掛けられる。劇作家とその恋人である女優の日常生活は24時間体制で監視される。盗聴行為の指揮を取った秘密警察職員の視点で、ベルリンの壁崩壊前5年から後4年までを描いている。


全体主義国家がいかにして腐敗するか、密告が横行する社会で人間の尊厳を保つとはどういうことか考えさせられる。ここ数年見た中で一番良い映画。普段は空席の多い映画館も今日は満員で、上映後には拍手がわいた。


映画の日本版ウェブサイトのストーリー紹介はいささか陳腐な表現が多いが、ぜひ見て欲しい。特にハリウッド系ラブストーリーを好まない人に強く勧めたい。