今日は朝から午後2時までCEWのスタッフ研修。


気分転換を兼ねて郊外にある山小屋風の研修施設(写真)に集まった。議題は今年の成果を話し合い、3〜5年の中長期行動目標を作ること。最初にスタッフが持ち寄った昔の写真をスライドにして見せる。誰が誰かを当てっこしながら、驚いたり笑ったりして和やかな雰囲気に。次に「○○さんは××をして活躍しました」とスタッフ1人1人の名前を挙げて口々に褒めあう。アメリカらしい風景である。


本格的な議論はその次から。ディレクターのキャロルが、これからアメリカに起きる変化をざっくり説明。高齢化、人種の多様化、IT化について触れた。その後、5〜6人が一グループとなり、環境変化に対応してCEWの組織運営をどのように変えていくべきか話し合い、結果を40分後に発表する。


私のグループでは最初、中高年女性向けのサービス提供が話題に上った。いわゆる「主婦の視点を生かしたビジネス」について和気藹々と話していたら、アフリカ系のパトリシアが「一番の問題はCEWのスタッフが人種の多様性を反映してないことでしょう」と根本的なことを言い出した。「ヒスパニックとアジア系が増えるっていうのに、今、スタッフにヒスパニックは1人もいないし、アジア系もれんげが帰ったらゼロになる。アフリカ系だって常勤は3人しかいないでしょ。私も含めて他はパートだから」。


同じアフリカ系で、グループの発表役を務めるジャニスが「これをどうやってdiplomaticに伝えるかが問題よね」と言うと、パトリシアは「diplomaticに言う必要なんてないわよ」とぴしゃり。「ダイバーシティを訴えている組織の人員構成に多様性がなかったら話にならないでしょう」。


同じグループのジョアンとルイーズは白人だが、パトリシアの意見にうなずいている。記録係のジョアンはといえば、楽しそうにさえ見える。議論は非常に盛り上がり、最初はお客さん気分で参加していた私もアジア系を取り込むサービスやPRの方法を提案していた。そもそもアジア女性は自分たちを「有色人種」と意識しないのだ。アメリカに来て"Woman of color"という言葉に出会って私も最初は驚いたものである。