彼はカリフォルニアに帰り、ここ数日はSkypeで話している。


とても安い。Skype同士だと無料で、携帯電話にかけても1分たったの0.017ユーロ(3円弱)。音質も良い。日本国内で携帯から携帯にかけるより鮮明だ。すぐ隣で話しているみたい。安い、安いと聞いてはいたが、こんなに使えるとは思わなかったので心底感動している。


アメリカと日本、6年離れていた」と話すと誰もが驚くが不可能ではない。携帯電話とインターネットのおかげで、自分の体験をすぐに話すとか、見たり聞いたりして面白かったものを送ることが容易になった。ITのおかげで超遠距離でもやってこられたと言える。


問題はお金だ。最初のうちは私も仕事が忙しく、いつ家に帰れるか分からなかったから専用のPHSを買って国際電話をかけられるようにした。KDDIに払った額は一時、月額10万近くになった。5万を超すと盗難の恐れあり、ということで利用を止められる。いったん、カスタマーセンターに連絡して「使用限度額を上げてください」と言ったことが何度もあった。一定額以上は半額というプランに申し込んでいたにも関わらず。


必要経費と諦めていたのだが、こんなに安くなるとは。数日前、半信半疑でSkype用の受話器を買ってきてソフトをインストールしてみた。設定が簡単な上、音もいい。


消費財を扱う会社の人はよく「お客さんに感動を与えるサービス(製品)を」と言う。これはなかなか難しく「お得感」くらいは味わっても「感動」を覚えることはそうそうない。Skypeには本当に珍しく感動した。"神"という感じだ。