午後は表参道の東京ウィメンズプラザ、女性の「学ぶ・働く・生きる応援フェスタ」で基調講演。「社会参加」や「再就職」を目的にした学びについて、それぞれ初級編と上級編をご紹介しました。
文部科学省の平成30年度「男女共同参画のための学び・キャリア形成支援事業」の研究報告会で、実施主体は特定非営利活動法人全国女性会館協議会。
私は、とくしまフューチャーアカデミーのリーダー育成事業、NPOインクルいわての中間的就労事業「インクルーム」、株式会社Warisの主婦インターン「ワークアゲイン」や、ある市の公民館主催「憲法講座」等、成果が出ている事例をお伝えしました。
私は自治体や大学、NPOが企画する公益目的の教育事業においても「成果指標」を意識することは大事だと思っています。そして、いちばん大事なのは成否を単純に講座に参加した人数で測ってはいけない、ということ。ひとり当たりいくら、みたいな単純な割り算もダメだと思っています。
特に困難な状況にある人(女性に限らない)の自立支援において、義務教育レベルの「学び直し」は生きるため、尊厳を取り戻すために非常に重要です。これを大人になってから提供するとコスト高になりますが、彼または彼女が自己決定できるようになったら、本当の意味で教育効果があったと言えるのです。
私がお話した中ではインクルいわての事例がそれに該当します。詳しく知りたい方はこちらを読んでください。
そして、講演の後に行われたパネルディスカッションで仙台市の男女共同参画財団が手掛けるシングルマザーや引きこもり女性向けの学び直しプログラムは、本来、最も優先的に税金を使って取り組むべき事業だと思いました。
残念ながら、悪しき単年度主義のせいで、長期的視点で取り組む事業を続けるのはとても難しいです。心ある官僚の方には(たくさんいると思うのですが)、こういう現実を知っていただきたいところです。
再就職支援についてはシビアに「労働市場から見て意味のあることをやっているか」見るべきと思っていて、Warisの取り組みを個別ヒアリングさせていただき、ご紹介しました。
…といった真面目な話もしましたが、30過ぎるまでPPTをさわったことのなかった私と、小学4年生の息子のパワポ力の対比など「学べば子どもだってサクサクできる」事例も取り混ぜたぶっちゃけ話が中心。
終了後は色んな県や市の方が話に来てくれて、地域特有の課題を実に率直にシェアしてくれたのが楽しかったです。