夫はつい最近まで、1カ月の育休を取っていました。


政府や企業の取り組みやイクメンブームもあって、少しずつですが男性の育児休業経験者が増えている様子。今日は妻の立場から、夫育休についてちょっと書いてみます。


第一子の時、夫は、家事全般をやっていました。退院後、身動きが取れない私に代わって買い物や料理、掃除、洗濯などなど。オムツ換えと夜のミルク作りも夫の担当でした。私もできる範囲で動き、夫婦で頑張っていたのですが、夜昼かまわず泣く新生児の世話もあり疲れきってしまったので、ベビーシッター会社の「ドゥーラ・サービス」を頼みました。これは産後の母親向けケアで、母乳がでやすい食事を作ってくれたり、掃除など家事全般を手掛けてくれるサービスです。


前回の反省を踏まえ、第二子出産に際しては万全の準備をしました。退院後すぐから、週3回、食事作りのサービスを発注。上の子の保育送迎は夫が担当し、週末、学会などの仕事が入った時は夫が子連れで参加したり、ベビーシッターさんに来てもらって遊んでもらったり。


一人目と比べて、産むのも育てるのも格段に楽に感じる二人目ですが、夫の役割もまた、変わってきています。彼の「育休」は新生児の「育児」というより上の子の「育児」がメインになりました。


出産直後から母乳をよく飲み、よく眠る二人目。親の方も慣れているので、実は想像したより、ずっと楽。ごくたまに、日中ずっと起きていて、抱っこしていないと泣いちゃう、という日もありますが、今日もこんな風にパソコンに向かう余裕があります。


一方、下の子が生まれたことで上の子の世界観は大きく変わりました。基本的には赤ちゃん大好きで、帰宅するとすぐ顔を見に行きますし、オムツ換えのタイミングも教えてくれるし(「パパ、●●ちゃんのオムツの線が青くなったよ!」)、泣けばあやしてくれます。


予想外の助けがありがたい反面、上の子の精神的なケアには気を使うようになりました。イライラしないように、なるべく外に遊びに連れて行ったり「可愛い!大好き〜」と抱き締めてあげるなど、様子を見て言葉をかけ手を出し連れ出すのが、夫の育休中のいちばん大事な仕事だったと思います。


先日、お客さんと一緒におやつを食べすぎて、夕食を「いらない」という上の子に、真剣にお説教しました。ふだん、私はほとんど子どもに対しては怒らないので、ただならぬ雰囲気を感じた子どもは神妙にしています。しばらくたつと、夫が子どもを別の部屋に連れて行きました。戻ってくると子どもは食卓についておもむろに食べ始め、夫に促されて「ママ、ごめんなさい」。


適切なタイミングに的確にフォローしてくれた夫の行動がありがたかったですし、こういうことこそが、育休の成果ではないか、と思いました。作業としての家事育児は外注も可能ですが、気持ちのケアは誰にもアウトソースできないからです。