子ども達が好んで読んだ本のことを、忘れないうちに記録したい。


言葉を覚え始めた頃、息子がいちばん好きなのは「ゾウさん」だった。その後ナショナル・ジオグラフィックのDVDとライオン・キングの影響で、ヒーローの座はいつしか「ライオン」に変わった。


3歳をすぎると、帰宅後はベッドの上で吠えるようになった。ベッドを「プライドランド」に見立て、キリッとしたライオンの顔つきで「がおーっ」。気づくと道端でも保育園の廊下でも、四つん這いで「がおーっ」。それを見た夫が買ってきたのがこの動物図鑑。


案の定、ライオンのページを何度も何度も開いて見ている。おかげでP60〜61はすぐに破れてしまった。同じページに載っている、トラ、ジャガー、ヒョウ、ユキヒョウ、ウンピョウを、毛皮の柄で見分ける。トラはともかく、ジャガーとヒョウの違いなど、考えたこともなかったのを息子に教えられた。


P65のスナドリネコが魚を取っているポーズを真似したり、P64のカラカルの特徴的な耳に見入ったり。ライオン好きから始まって「ぼく、ネコ科の動物が好きなの」。「ぼくの手にも肉球があるよ」。


「そんなにライオンが好きなら、ライオンの写真を撮る人(動物写真家)になれば?」と言うと「ううん(違う)。ぼくはライオン(そのもの)になるの!」と答える3歳半です。