1歳すぎた頃から何度も息子に読んでいる「だるまちゃん」シリーズ。


最初に読んだのは、こちら「だるまちゃんとてんぐちゃん」でした。てんぐちゃんの持ち物がうらやましくて、同じものを欲しがるだるまちゃん。家に帰ってねだると「おおきなだるまどん」(お父さん、とは書いていません)が色々なものを出してくれます。


色とりどりの帽子や色んな種類の靴を並べた絵は、1歳児の心を捉えたようで「これはパパ、これはママ、これは○○先生、これは××ちゃん…」といった具合に、描かれているものを身近な人に配る「ごっこ遊び」をよくしていました。


だるまちゃんとてんぐちゃん

だるまちゃんとてんぐちゃん


次に読んだのは「だるまちゃんとかみなりちゃん」。何かの拍子に空から落ちてきたかみなりちゃんを助けてあげると、だるまちゃんはかみなりちゃんの住む町に案内されます。


複雑な形の「かみなり公園のプール」の絵を飽きずに眺めては「ここをこうやって通って…」と想像を膨らませます。かみなりちゃんの家のごちそうのシーンでは「これ食べたい。ママはどれが好き?」と、選ぶ楽しさを味わっていました。


だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)

だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)


「だるまちゃんととらのこちゃん」は最初、おじさん役の「ひげとらどん」が出てくると本気で怖がって、そのページを飛ばそうとしました。


4歳近くなった今では、お話を隅から隅まで楽しみます。とらのこちゃんのお父さんが経営しているペンキ屋さんを手伝って、子どもたち(だるまちゃんととらのこちゃん)は町の色んなお店に綺麗な絵を描きます。



一番、最近になって買ったのは「だるまちゃんとてんじんちゃん」。ここでは、てんじんちゃんと一緒にだるまちゃんはおにぎりを作って、畑仕事をしているお父さん・お母さんのところに持って行きます。


だるまちゃんとてんじんちゃん (こどものとも絵本)

だるまちゃんとてんじんちゃん (こどものとも絵本)


シリーズに共通するのは父親の存在感。子ども達の傍らにはいつもお父さんがいて、困った時には相談に乗ってくれ、助けてくれます。


また、父親の仕事が子ども達によく見えるのも大きな特徴で、子ども達はよくお手伝いをします。お手伝いというより「仕事」と言った方がいいかもしれません。


「とらのこちゃん」では、子どもの遊びが父親のお店にお客を呼び込む広報活動として役立ち、「てんじんちゃん」では、働いている親たちに昼食を提供しています。


「子どもだから」と単に遊ばせておいたり、簡単な手伝いをさせるだけでなく、家族の一員として汗を流して働く。その後でおいしいご飯やおやつを食べて満足して帰っていくという、シンプルで生きる意味を実感できる日々を描いていて、読み聞かせる大人も暖かく楽しい気持ちになります。