キャリアへの迷いのなさ

2年間という長期間の育児休業を取得した際の著者の態度からも、学ぶべきところが大きいです。最初のうちは上司に止められたそうです。親ごころから「キャリアの中断」を心配する上司と何度も面談をして、最後には規定で最も長い2年間の育休を認めさせるくだりが印象的です。「制度はあるけれど取れる雰囲気がない」といった話をよく聞く男性の育児休業。著者くらい意思がはっきりしていると、雰囲気なんて関係ないのだなと思います。


退職を決意した時の迷いのなさにも目を見張りました。最初のうちこそ、自由な単身赴任生活を楽しもうと思っていた著者も、子どもと離れる時間が長くなるにつれ、寂しさが募っていきます。この人は本当に本当に子どもが好きなんだなということが伝わってきます。