前期に引き続いて、研究員をしている昭和女子大で3回シリーズの講義をしました。


「ビジネス研究」という講義で私を含む実務家が、2〜3回ずつ分担し、ケーススタディやグループ討議を交えて進行していきます。


私は「女性のとっての仕事と育児の両立」をテーマに講義を行いました。4月〜5月にかけて、90分×3回の講義時間を使い、

  • 就職したらいくらぐらい稼ぎたい?
  • その理由は?
  • 結婚や子育てはしたい?
  • 自分の親をお手本にしていますか、反面教師にしていますか?
  • 就職したいと思う企業はありますか、その理由は?
  • あなたを採用したら、企業にとっての利点はどんなことですか?


といったテーマで、グループで議論してもらい、発表したり、教室全体で議論をしました。


今期の受講生は、ビジネスデザイン学科の3年生、約40名。全員が、昨年、ボストンに留学経験があるためか、活発に意見を出してくれました。


私が特に面白かったのは「交渉」をテーマにした議論。シェリル・サンドバーグのTEDトークを見てもらった後「みなさん、交渉経験はありますか?」と尋ねてみたところ…意外にも多くの人が交渉に成功した経験を持っていました。


アルバイトで時給を上げてもらった、推薦入学をすすめる親に対し、受験をしたいと説得した等々。自分と相手の希望、主張のギャップを埋めるため、説得力ある材料を提示して交渉した様子を聞かせてもらって、とても楽しかったです。


この講義ではパワーポイントを一切使わず、事前課題として読んでもらった雑誌記事、研究報告書などを手掛かりに、学生同士の議論と発表、私のコメントという具合に双方向で進めます。受講生の積極性や経験、問題意識によって盛り上がり方も議論の方向性も変わってくるので、その場が勝負。最初は緊張しましたが、自分が一方的に喋るのではなく、20歳前後の女性たちの考え、家庭やアルバイトや学校生活の経験を聞くことが面白く、勉強にもなりました。


自分も子育てしているせいか、学生さん達、みんな可愛いなー、頑張れ!と、近所のおばさん気分で楽しませていただいています。