東京都庁で「女性も男性も輝くTOKYO会議」に出席しました。



この会議は、PTAや経営者、医師や看護師などの専門職団体から代表の方が32名、男女共同参画基本法制定時から政府の関連政策づくりに関わってきた鹿嶋敬さん、女性労働に詳しい経済学者の日本女子大学教授の大沢真知子先生、そして私も委員として参加しています。


この日は2時間かけて「男性の家事・育児等への参画について」をテーマに議論しました。最初に都庁の担当部門(生活文化局都民生活部男女平等参画課)から、男性の家事・育児等への参画の現状についてデータを示した解説がありました。国際比較すると、日本男性の家事育児時間の短さ、労働時間の長さは際立っています。


この事実を踏まえて、各委員が意見を述べていきます。


こうした会議は、テーマに関する専門家が集まるものと、様々な活動をしている方が構成員となり自由に意見を述べるものがあります。今日の会議は後者でした。


私がこの会議に面白さを感じるのは、様々な職業に就く男女、そして主に子育てや地域活動など「就労以外」の分野で力を発揮している方々の率直な意見を聞けることです。


女性活躍は、ともすれば「女性も男性のように働くべきだ」という、多様性のない議論に流れることもあります。多様なメンバーで会議を構成することで、男女平等政策を本当に社会に根付かせる議論ができると思います。


私からお話したのは次の点です。

1) 日本男性の家事育児参加度合いは国際的に見てかなり低い
2) これ自体を問題視し、是正するための方策について12年ほど前から調査や執筆をしてきた(個人的には、夫婦で平等に分担する生活を送っている)
3) 経験的に言って、これから結婚する人、子どもが生まれたばかりの人に「もっと男性も家庭参加を」と伝えると変化が生まれることがある
4) ただ、既に夫婦の役割分担が決まっており、長年それで家庭を運営してきた層には、なかなか響かない
5) 人は誰もが幸せになりたいと思い、制約条件がある中、工夫して生きている
6) 他人の生き方を否定するような発信はダイバーシティインクルージョンに反するし、おそらく成功しない
7) ただし、次世代にとって男女平等が必要であることは論を待たない
8) よって、特に教育の場における男女平等の推進に注力すると良いのではないか

会議の席にはタブレットが置かれ、資料はここと、いちばん前の大きなスクリーンに投影されました。ペーパーレスと事務局がコピーなどをする時間を短縮する上で良いと思いました。