アメリカ時間の10日(月)から語学研修SPENG(Special English for Japanese Scholars)が始まった。

日本語研究の専門家が日本人特有の問題に対応するために作ったプログラムだ。生徒6人にインストラクターが2人つくという贅沢さ。

クラスは朝8時40分から1時間半の昼休みをはさんで2時半か3時ごろまで、大学の図書館(写真)内の一室で開かれる。他に、2〜3時間かかりそうな宿題が出る。今日までのところは会話重視で、"Ann"は「アン」では通じないとか、"Japan"の"n"は最後に唇を閉じてはダメだとか、細かく直してくれる。例えば「Japanです」と言う時の口の形だと"n"を正しく発音できるといった具合に、日本語を専門的に学んでいるからこそできるアドバイスがたくさんあって、すごく役に立つ。

初日の会話レッスンでは私が8月から滞在する"Ann Arbor"という街の名前が出てきて、何度も何度も言い直しをした。この街に6年前から住む連れ合いの話では、州内の田舎町に行ったとき「アナーバー」と言ってもまるで通じなかったという。大学コミュニティーの人々は多少ヘンな英語でも我慢して聞いてくれるけれど、普通のアメリカ人は理解してくれないから、こういうレッスンはとてもとてもありがたい。

かつて発音を厳しく直してくれると聞いてベルリッツに通ったことがあったが、きちんと発音矯正をしてくれた教師は1人だけで、他の人は発音を直してくれなかった。こんなことを思い返してみると、とてもありがたいプログラムだなあと思う。