アメリカの方が生活の質が高いなあと感じた。

今日は土曜だったので、近くを流れるヒューロン川を取り囲むように作られている、ギャロップ公園(写真)でのんびりした。おばさんが釣りをしている様子や(けっこう大き目の魚が何匹も釣れていた)、カヌーやボートに乗る人々を眺める。よく晴れていて日差しが強いけれど、気温は日中でも24度どまり。湿気が少なくて気分がいい。

在米約10年の知り合いが「アメリカの方がQuality of Life(生活の質)は高いと思いますよ」と話していたのを思い出す。東京に住んでいると、こういう景色にたどり着くまでにクルマで数時間かかる。交通の便が良い場所は休日になると人であふれるから、混雑を避けたいなら新幹線や飛行機で首都圏を脱出しなくてはいけない。

そして日本の田舎を旅行していると、きまって美しい風景を台無しにする建物が出現する。パチンコ屋だ。パチンコは普通の人をギャンブル中毒にしてしまう(溝口, 2005)。百害あって一利なしだと思う。いくらきれいな風景でもパチンコ屋が視界に入ったとたん、その街の文化度というか"ソフト・パワー(ナイ, 2004)"がぐっと下がる。

先日の夜に買い物の後、外のテラスで食事をしていた時、自分が無意識のうちに周囲にパチンコ屋を探していることに気づいて驚いた。そうか、ここにはパチンコ屋はなかったんだ。代わりに犯罪と汚職の温床になっているのはドラッグだろうけれど(シュローサー, 2004)、普通に暮らしていると関わりあう機会がない。

日本も少し散らばって住んで、パチンコ屋の代わりに本屋を作れば心地よく住めるのに---。何て思ったけれど、たかだか1カ月の海外暮らしで「日本はこうすべき」と底の浅い床屋談義をすると馬鹿に見えるのでこの辺でやめておきます。