今夜はメサイアを聴きに行った。

キャンパス内のホールで開かれている毎年恒例のコンサートだ。交響楽団とコーラスは地元の人々。そこにプロの4人の歌手が加わる(写真)。演奏時間は2時間半と長かったが手元のパンフレットで作曲当時のエピソードを読んだりしながら楽しんだ。

コンサートは今日で三夜連続になる。一昨日はロンドンフィルとサラ・チャンのバイオリン、昨日は学生のダンスと合唱。会場はいずれも自宅から徒歩10分の距離にあるホールだった。チケットも格安でロンドンフィルは42ドル。今日のメサイアは大学同窓会主催の企画で、夕食と解説講演付のチケットが12ドルという信じられない安さだった。

私はクラシック・ファンというほどではなく「機会があれば聴きたい」という感じ。東京ではチケットが高いのと会場まで行くのが面倒なのとで、なかなか行く気にならない。この街では近所の公民館まで歩いていく感覚でクラシックを楽しめるのが嬉しい。

一方で東京にあってここにないのは消費文化だ。都内の大型書店で読みたい本を片端から買うとか、雑誌に載っているレストランに行くといった楽しみとは縁遠い。まあ、せっかくなので食べ物も娯楽もその土地にあるものを楽しめばいいかなと思う。