去年に引き続き、須田敏子先生の「ダイバーシティマネジメント」でゲストスピーカーをしました。


「米国のワークライフバランス」について、事例やデータを紹介した後、最近のトレンドとして、高学歴(MBA)主婦の再就職事情や、米国における「女性が働きやすい会社」の基準などをお話しました。


講義は2コマ連続で、私の前は外資系企業の人事部長さんのお話。これはとても面白かったです。テーマは「M&Aと企業文化の融合」。


そもそも外資系においては、企業合併を前提に統合しやすいようシンプルな人事制度を作っているそうです。統合と同時に賃金体系も同じにするとのこと。企業文化によって同じ職種でも仕事のやり方が違うことがよくありますが、合併後にどちらのやり方を採用するかあらかじめ決めることで、その文化に合わない人には退職するという選択肢を取ることもできるとか。公平性と説明責任を徹底する姿勢がすごいです。


お話された方の出身企業、私も取材したことがあって、何でこんなに進んでいるのだろうと思っていました。その背景には企業文化や戦略を組織全体に浸透させる強いリーダーシップがあるようです。普通に取材していると、点で理解しがちな企業の人事戦略の全体像が分かる、とても勉強になる面白いお話でした。お忙しいのに、私の本を読んで下さっていたのがとても嬉しかったです。


ところで、須田先生のお話では、青山学院大学MBAは入学志願者が増えているそうです。実際、クラスには有名企業の第一線で働く方がたくさんいました。夜間や週末に講義があり、仕事を辞めなくてすむことがビジネスパーソンにとっては魅力のようです。