良いお天気の中、子ども達と1日、倉敷を歩きました。



父方の祖父母の家が岡山にあり、私自身が子どもの頃、祖母と一緒に何度か来て印象に残っています。白壁の美観地区はそこだけ別世界のようだし、アイビースクエアは変わらず風情があります。



変わったのは、美観地区以外も開発されてお店が増えたこと。ジェラート屋さんで子ども達を休ませたり、地酒をたくさん置いた酒屋さんでお土産を買ったり。昼食をとったアイビースクエアのレストラン、室内の柱につけられた花柄のタイルは30年前、祖母と一緒に来た時と同じでした。



大原美術館は土曜の昼間にもかかわらず、混雑しておらず、ゆっくり見ることができました。エル・グレコ「受胎告知」の前には、私たち家族しかいないという贅沢な時間。美術館の設立者で事業家の大原孫三郎が、地元の画家・児島虎次郎の才能を見込んで欧州留学の経済的支援を与えたことなど、背景解説も面白かったです。



倉紡記念館では、明治時代、貧しい村だった倉敷に紡績工場を作って街を盛り立てようとした地元青年の動きや、資金を提供した大原孝四郎の決断を知りました。その三男だった大原孫三郎の社会貢献活動は実に幅広く先進的で、孤児院や病院経営、工場労働者のために学校を作っています。一般市民が政治参加できず、貧富の差が非常に大きかった時代に、富裕な篤志家が政府に代わって公共事業を行っていたことを感じました。


子ども達は、桃太郎からくり館をじっくり見たり、アイビースクエアの池の鯉を観察したり。よく歩いてたくさん食べて楽しい1日でした。