ジャカルタで考えたこと

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農村女性の手工芸を製品化した女性起業家(右から2人目)と起業家支援を手掛ける女性(左)と一緒に

 年明け1月8日から13日までインドネシアの首都ジャカルタで女性起業家やその支援者を取材しました。個別事例については、これから記事を書いて紹介するので、ここでは、全体感のようなことを記してみます。

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渋滞がはげしいジャカルタ。バイクのシェアライドサービスが普及していました

 インドネシアは人口が2億5500万人(外務省調べ)、毎年500万人増えているそうで現地で働く日本の方から「毎年シンガポールがひとつ加わっている規模」と聞いて驚きました。世界では中国やインド、米国に次ぐ大国です。

 経済成長率は年5%程度。伸びゆく新興国で勢いを感じます。首都ジャカルタには、六本木のミッドタウンやヒルズを彷彿させるきらびやかな高層ビルやショッピングモールがいくつもあります。

 

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豪華な高層ビルが集まるエリア。こういう地域は無国籍な感じです

 今回初めて行って驚いたのはセキュリティーの厳しさ。泊まった外資系ホテルでも、モールでも、荷物検査を受けます。取材で訪れたオフィスビルでは受付でパスポートと引き換えに入館証を受け取る厳重さ。聞けば、私が泊まったホテルでも2009年に自爆テロが起きたそうです。

 背景には様々な要因がありますが、中でも経済格差が大きいことは、日本から行くと驚くと思います。東京都心部のようなビルで買い物をして働く人の数メートル先に、その日暮らしのような人が昼寝をしていたりします。

 政府も格差是正の方策はとっているようですが、手が回らないようで、今回取材した女性起業家や投資家は、こうした現状を自らの手でビジネスや投資行動を通じて改善したい、と話してくれました。

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無農薬野菜を使ったスナック菓子で企業したサンドラさん。15名いる従業員のうち13名が女性です

「私たちは高い教育を受け、恵まれた環境にいる。その恩返しをしたい」と異口同音に述べる20代の女性起業家たちと、彼女達を支える年上の女性たち、そして社会起業家を支援する男性たちと話をして、リーダーシップや公共性などについて、考えることが多くありました。

 全般に人々が親切で笑顔で迎えてくれることが多く、ありがたく感じました。