長野県女性活躍推進大賞受賞企業のパネル。特に印象に残ったのは建設用機械製造やコマツの代理店業務を手掛ける前田製作所・塩入正章社長のお話。
同社は2016年の女性活躍推進法を機に女性活躍に取り組むようになり、女性社員8名のチームを作ります。彼女達が女性活躍を主導しています。
全女性社員対象のアンケートを取ったところ「電話対応は女性の仕事と決められている」「毎日同じ仕事の繰り返し」など、現実への批判と並び「事務職以外の仕事に挑戦したい」というモチベーションも見えてきました。
チームのメンバーは、社長を始め役員全員にインタビューし働き方改革や女性活躍について見開き2ページの記事を作成。社長からは「社員の女性に対する意識を変える」必要がある、という言葉を引き出します。つまり、変わるべきは女性より男性の意識ということです。
社長自身「インタビューされると、何を話そうか考える。話した内容が配布されると、やらなくてはという気持ちになる」と効果を語ります。
こうしたインタビューや社員の意識調査に加えて、社内で起きている課題をもとに無意識バイアスに関する漫画を作成し、お手製の「女性活躍推進ガイドブック」として全社員に配布しています。この漫画は「あるある」満載ですごく良いです。
構成員自身が徹底して考え、不都合なことも受け止め、解決策を考え、自分の発言に責任を持つことで組織が変わるので、こういう地道な取り組みは大事だと思います。
冒頭挨拶した阿部守一知事は「私が出席する会議で女性がいないことが多い。これを当たり前と思ってはいけない」。続いて「気候非常事態宣言」と「2050ゼロカーボンへの決意」を表明。つい先日、県議会で全ての党から賛同を得て決まったそうで、資料を今日急遽追加。
地球環境問題は票にならない、と聞いていたのですが本気を感じました。
背景には知事が横浜市で環境関連業務を担当した経験があったこと、横浜で開かれたアフリカ開発会議を経験し干ばつ等、気候変動の影響を受けている国々の話を聞いていたこと。
そして先日の台風で長野県が大きな被害を受け、気候変動が他人事でなく感じられたことがあるようです。