今日から本格的にリサーチを始めた。手順は東京で仕事をしていた時とほぼ同じ。

①数値データを探す、②私が関心を持っている分野の研究者に話を聞かせてくれとアポを取る、③②の前に相手の研究分野や最近発表した研究結果についてチェックする、④新聞記事や本などで関連情報を集める---。

実は今週ここへ来るまで、所属先とのつながりは名義貸しのようなものになるのかと思っていた。作業は自宅で、調べ物は図書館でやり、たまに進捗状況を報告する程度であとは放置されるだろうと考えていたが、実際は全然違う。「この人に会うといい」「図書館の使い方はこの人に聞いて」「どんなデータが欲しいの?」「初日の感想はどう?」「この間話した新聞記事はこれよ」といった具合に、機関のディレクターから客員研究員受け入れの担当者、図書館司書、インターンの学生など皆があれこれと気にかけてくれる。

そういえば東京にこういう上司がいたっけなあと思い出す。「取材先はここへ行け」「インタビューはうまくいったか?」「原稿は書けそうか」と何かにつけて面倒を見てくれた。親切な人の親切さというのは、国が違っても変わらないんだなと思う。

ここまでしてもらうと、ちゃんと結果が出せるかどうかは私の責任なので、がんばろうという気になってくる。写真は私が今、使わせてもらっている個室で、貸してもらっているコンピュータはマック。街のカフェでノートパソコンを広げている人も大半がマックだ。