先日、1歳過ぎの息子が、絵本の猫を指して「にゃーにゃ」と言った。


「ねこ=にゃーにゃ」と理解したか! と喜んでいると、別の絵本を指して「にゃーにゃ」と続けた。それは、猫でなく、くまの絵本だった。


保育園でプールに入るときに使うタオルの端っこに、くまの顔がついている。このタオルがお気に入りで、指しては「にゃーにゃ」。


ねことくまは似てるからね、と思っていたら、保育園の壁に貼ってある切り絵の男の子と女の子も、「にゃーにゃ」。保育園の行き帰りに通る家の前に置いてある犬の置物も、「にゃーにゃ」である。どうやら、目がぱっちりしていて可愛らしい動物やキャラクター状のものはすべて「にゃーにゃ」のようなのだ。


一方、私や夫は「にゃーにゃ」ではない。


私がいない時、夫が子どもと2人で家にいると「まま、まま」と言いながら玄関の方を見ているという。「やっぱり、ママがいなきゃダメなのかな…」と夫は言った。しかし実は、私と子どもが2人でいる時も「まま、まま」と言いながら夫のことを探しているのだ。彼にとっては、両親が揃っている状態が「まま」なのかもしれない。


・・・と思っていたら、休日の夜、2人で一緒に寝かしつけをしている時、遊び足りず眠くない息子がすっくと立ち上がり、キッチンの明かりを見ながら「まま、まま」とつぶやいていた。ママが「いない」、パパが「いない」、遊び足り「ない」状態をあらわす言葉が「まま」なのかもしれない。


暗号解読のようで楽しい日々。