先週末、行った国際こども図書館。すばらしかった。


受付には折り紙のミニーマウスやドナルドダック、アンパンマン。1階の絵本部屋には、円形にしつらえた本棚。見渡す限り、子どもの本が並ぶ。子どもの質問に答えてくれる専門職員もいる。大量の絵本に興奮した息子は、片端から取りだしていた。


3階の大きなホールではDVDなども見られる。受付にある編みぐるみのミッフィーに喜ぶ息子。「ミッフィー、お仕事中なのよ」とお姉さんが話しかけてくれる。隣の部屋には乗り物の絵本の展示。2フロア分はありそうな高い天井。大きな窓にかかったカーテンを見て、また息子興奮。部屋中をぐるぐる歩きまわっていた。


ここは子どものパラダイスだなあと思い、つい、翌日、日曜も行ってしまった。何よりありがたいのは、小さな子どもが邪魔にされないこと。空いているので大声で騒がなければ、ちょっと走っても大丈夫。つくづく、ふだんは肩身の狭い思いをしていると感じる。


子ども向けの場所は大人が楽しめないことも多い。建物が安っぽかったり、音楽がうるさかったり。ここは明治時代に造られた、元帝国図書館で、ルネサンス風の建築に一部、ガラス張りで増築されている。綺麗なところにいると、心がなごむ。1階のカフェテリアも素敵で、ガラス張りの向こうには緑の庭が見える。


私たち大人も子どもも満足できる珍しい場所だ。


こういう施設に保育園を併設したものが、全国どこの家庭からも徒歩10分圏内くらいにあれば、もっと子どもを産み育てやすくなるだろう。いつでも誰でも待たずに利用できる。共働き両親なら保育園へ。片働きなら、日中、親に連れられて子どもが遊びにくればいい。カフェで離乳食を出してくれたら、小さな赤ちゃんを抱えて一人、家に閉じこもり思いつめることもないだろう・・・。


夢物語かもしれないけれど、そんな世の中になったらいいね、と話しながら夫と子どもと図書館を出て帰ろうとしたら、すぐ隣に財団法人があり、顔を見合わせて笑った。ああ、ここに天下る人たちが予算を取ってくるんだろうな、だからこんなに立派な施設なんだな・・・。


もし、この財団法人を「仕分けて」しまったら、子ども図書館はなくなってしまうのだろうか。それは嫌だなあと複雑な気分で帰ってきた。