グアムに行ってきました。


子連れ初海外旅行でしたが、とても楽しめました。小さな子ども連れの家族にお勧めのポイントがたくさんあります。


1)とにかく、日本から近い
片時もじっとしていない我が家の2歳児。彼は何時間のフライトに耐えられるのか。行き先を決めるにあたり、いちばん気になったのがこの点でした。夫の提案でグアムを選んで大正解。フライト時間が3時間半と短いためです。息子は行きも帰りも1時間強は昼寝をしたので、残り2時間半を食事をしたり、機内を散歩したりで何とかしのぐことができました。私は寝てしまったので、機内育児はもっぱら夫が対応。


グアムの空港から滞在したホテルまではタクシーで20分弱。これもありがたかったです。


2)ニーズに合ったホテル選び
大人だけの旅行なら、ハイアットに泊まったと思いますが、今回は子連れだったので、ビーチやプールなど遊び場が近いことを最優先。ホテル敷地内に夜10時までやっているプール、同じく敷地内に宿泊客は無料で利用できるウォーターパークがあるのが決め手になりました。海岸もホテルの目の前です。


3)人々が親切&子どもに優しい
空港職員、ホテルの従業員などが、子どもに優しくしてくれました。通りすぎると「バイバイ」とか「ベイビー!」と声をかけてくれるので、人懐こい息子は大満足。部屋の掃除をしてくれた女性は息子の年を聞いて「うちの孫と一緒ね」と言っていたり、子どもに関心をもってくれるのは、嬉しかったです。


この結果、大人も子どもも大満足。


★子ども(2歳児)にとっての満足ポイント
水遊びし放題だったこと。息子は初めての海でも全く怖がらず、どんどん入っていきました。肩まで浸かった時は手をつないでいる親の方が驚いたほど。砂を掘って山を作ったりと楽しみました。

プールも最大限活用。ゾウの形の浮き輪につかまって、ウォーターパークの流れるプールに入ったり、滑り台に挑戦したり。最終日に近くなると、ライフジャケットを着て自分で浮きながら少し泳ぐこともできて大満足。


★大人にとっての満足ポイント
まずは、子どもが喜んでくれたことが何よりでした。小さい子ども連れだと、子どもの機嫌が親の満足度の7割を決めるので。泊まったホテルは8〜9割が日本人の家族客。皆、小さな子ども連れなので、多少騒いでも気になりません。子どもがちょろちょろ走っていても、邪魔そうにされないのもありがたかったです。

そして、われわれ大人にとっては「家事からの解放」が何より嬉しかったです。宿泊したホテル、建物は少々古いのですが、とにかく広い。東京で住んでいる2LDKのマンションより広いので、伸び伸びできます。朝と夕方に部屋を掃除してくれるので、掃除機かけ、タオルの洗濯、ベッドメイキングはお任せできます。

普段は休日でも家事に追われて子どもとゆっくり遊ぶ時間が取りにくいのですが、ここでは両親揃って子どもの「見て見て!」に十二分に応えることができました。おかげで子どもは笑顔が増え、会話やトイレトレーニングまでスムーズになりました。旅行中はPCをほとんど開かず、家族で濃密な時間を過ごすことができたのが何よりありがたかったです。


1週間の旅行中、日中は部屋の中では海と空を眺めながらビールを飲んだり子どもと遊んでリラックスし、日差しの強くない朝と午後遅めに海とプールで過ごしました。「社会見学」的な観光はほとんどしなかったのですが、1日だけ、日焼け防止をかねて水遊びを休み、島をドライブしました。


まずはグアム大学へ。私たち夫婦の趣味である大学見学をしました。中庭に熱帯植物を植えた吹き抜けの校舎を見たり、学生センターでロゴ入りペンを買ったりしました。中でも面白かったのは、大学新聞で、最近開かれたキャリアイベントの模様が紹介されていました。観光が基幹産業でメインのお客さんは日本人が多く、米国の「準州」というグアムでは、学生が思い描くキャリア上の選択肢はあまり多くないようです。セミナーに参加した学生の感想からは、ふだんはかなり限られた情報のもと、仕事選びをしている現地の若者の様子がうかがえました。


さらに南の方へ行くと、家の前に置かれた飾りから、カソリック教徒が多いことが素人目にもよく分かりました。だんだん田舎の方へ行くと、なぜか鶏の姿が多く目につきました。どんなにひと気がない地域でも、家の前にはきちんとクルマがあるところに、ここが単なるのんびりした南の島ではなく米国経済圏であることを感じます。


クルマを借りたオフィスには、あの横井庄一さんご夫妻の写真があったのが印象的でした。今や大き目のディズニーシーのように、日本人家族でにぎわうこの島の歴史を垣間見ることができます。


休暇を満喫した私たちにとって、唯一の不満は食事でした。残念ながら泊まったホテルの食事は、美味しくないというより、不味くて食欲があまりわかないというレベルのもの。近所のスーパーでパンや果物、海苔などを買ったり、隣のプチホテルのレストランでメキシコ料理やパスタを食べたり、ドライブ中に通ったタコベル(メキシコ料理のファストフード)で何とかしのぎました。日本人観光客が多いので、料理についてはもう少し工夫してほしいなと思いますが、それでも、本当に楽しく充実した1週間でした。


★年代、家族構成によって変わる旅行のかたち


こういう滞在型の旅行を楽しむようになると、年を取って自分が変わったことを感じます。学生時代、海外に行くのはバックパックと決まっていました。大学3年の時、夫とパリに行った時は登山用の大きなリュックを背負い、ホテルも予約せずにシャルルドゴール空港からルーブル美術館に直行。大荷物を背負ったまま、ホテルを探して街を歩いたものです。


当時、スーツケースを持ち、ホテルを予約して旅に出るのは「何だか邪道」に思えたのですが、月日は過ぎ去り、今ではベッドの大きさまでチェックして宿泊先を予約してからでないと旅行に出なくなりました。旅の楽しみ方は年齢や家族構成と共に変わっていくようです。