熊本県の男女共同参画課主催のイベントです。


会場の熊本県立大学に140余名の大学生が集まりました。演題は「男女一緒に考えたい『働き方』」。仕事と家庭の両立について、女子学生だけでなく、男子学生にも関心を持ってほしい、という企画意図を表したものです。


参加者の4割近くが男性で、事前に参加者向けに行ったアンケートからは、共働き志向の強さがうかがえました。


講義は対話形式で進めていき、将来の希望などを多くの学生さんから聞くことができました。多様な意見が出たのが面白かったです。「お母さんが主婦だったから、自分も子どもが学校から帰ったら『お帰り』と迎えてあげたい」(女子学生)、「教育費が心配だから働き続けたい」(女子学生)、「男の人は、育児も楽しいことばかりやる、と言われるので、ちゃんと大変なことも手伝いたい」(男子学生)、「実現するか分からないけれど、主夫になりたい」(男子学生)、「お金を貯めたいので、結婚とか子どもより仕事を優先したい」(男子学生)といった具合です。


シングルマザー家庭で育った方からは「夫の協力というより、女性がひとりでも子育てしながら働いていける社会になってほしい」という意見が出ました。また、シングルファザー家庭で育った方からは「同じひとり親家庭でも、シングルマザーとシングルファザーで受けられる補助が違って不公平だと感じた。本当に男女平等というなら、こういう問題もなくなってほしい」という声がありました。


東京で芸能活動を経験した男子学生は「芸能界を目指す男性は、経済力のある女性とカップルになっていることが多い。女性の収入が増えたら男性も好きなことができるようになるのでは」という意見も出てきました。


20歳前後の人の多様な価値観、意見に触れることができて、とても嬉しい気持ちになりました。こういう若い方の希望がかなうような社会を作るために、大人はもっと頑張らなきゃ、と思いました。