JICA労組にてセミナー。「ライフシフト:働き方改革その先を目指して」。


サイボウズ人事部マネジャーの松川隆さんが基調講演。その後、子連れ海外赴任を経験したパイオニア萱島信子上級審議役、共働きパパの永井進介課長との公開討論をモデレートしました。


松川さんは元政府系金融機関ご出身。サイボウズ入社直後の驚きを、一般の人に伝わるように楽しく話してくれました。週4日サイボウズで働き、週1日は別の会社で人事をやっているそうです。専業主婦家庭で3人お子さんがいて、朝はお子さんの登校を見届けてから10時出社。ああ、この会社は本当に「ライフ」が「働くママだけのものじゃない」んだな、と分かりました。こういう風に楽しく、働くを語れるマネジャーを輩出することで組織の魅力が伝わってきます。


萱島さんはバングラデシュダッカに子連れ赴任した経験があります。下のお子さんが一緒に来て、上のお子さんはお友達と離れたくなくてパパと日本に残ったと言います。「日本人学校があって治安が良い都市」と赴任地の希望を出し続けたこと自分が好きな分野を「教育」と決めて、会社の仕事とはまた違う「自分のライフワーク」にしてきたこと。だから両立という概念がないこと等を、柔らかい笑顔で話してくれました。「子どもは負担ではなくて、いてくれるから頑張れる有り難い存在でもある」という言葉、賛成です。


永井さんは妻が忙しいため朝6時半に出勤。朝の送りと夜は週2〜3回残業なしでお迎えしているそうです。両立のため海外赴任のない働き方を選んだこと。最初は飛ばされる?と心配だったそうですが、意外にも成果を出したらちゃんと認められて昇進もしました。だからこの組織では希望を言えば大丈夫という言葉に説得力があります。世銀に出向した際は、妻が妊娠・出産時期で同行。赴任時期は家族に合わせて調整しています。


JICAのお2人は日本の組織としては先進的な働き方だと思いますが、ものすごく普通な感じで、自身の仕事への興味や希望、家族のニーズに合わせて交渉しているのが素敵だと思いました。海外と接する機会が多いから、常識が進んでいるのかもしれません。そして、こういう企画を労組が作っているのもいいですね。