国立歴史民俗博物館へ子ども達と行きました

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国立歴史民俗博物館のパンフレット

 

千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館。週末子連れで行きました。常設展だけ見ても充実しています。午後に到着したので閉館まで2時間半。中世、民俗、現代3つの展示室を見ました。他に先史・古代(3/19リニューアルオープン予定)、近世、近代の展示室があります。 

 

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数百年にわたるカタカナの変遷を眺める娘

 

娘は中世の展示室で見た「カナ文字の変遷」をじっと見つめる。数百年かけて今のカタカナになる様子が一覧表になっています。ちょうど学校で文字をあれこれ習っているため、どんな風に生まれてきたのか興味をそそられた様子。

 

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日本国憲法で保障された権利を解説するものに、何かが足りない…

 

現代の展示室にあった日本国憲法で保障された権利を説明するチラシに書かれていたのは、事業家、政治家、労働者、犯罪の被疑者にいかなる権利があるのか。インパクトのあるビジュアルと解説。「何か気づいたことある?」と息子に聞くと「男しかいないね」と。当時、ジェンダー視点というのは、なくて当たり前だったのかなあ、と思います。

 

ところで私と息子が一番面白かったのは現代の展示。取り分け昭和40年代前半のニュース映像でした。息子は水不足と水害に関するニュースを、私は団地居住者の急増に関するニュースをずっと見ていました。

 

保育園がないから、と共同保育所を作った母親たち。幼稚園併設の工場で1日5時間パートで働く母親たち。今にもつながる社会問題を描くニュース映像が子育てを完全に「女性のもの」ととらえているのも時代の制約を感じます。

 

現代の展示は著作権の問題と政治的配慮からか、撮影禁止のスポットが多いのが残念ですが遠路足を運ぶ価値があります。第二次世界大戦関連の展示は正真正銘のプロパガンダとはいかなるものか教えてくれますし、戦後高度成長期の様子を様々な角度から考える展示は、今の小学生にとっては「ひとつの歴史」として興味深いようです。

 

40代の私が1960年代の資料を見ても、人口増加経済成長前提の時代の心持ちが分かって面白いです。ああ、この発想を持ったまま今も意思決定してるのかなあ、と想像しました。