ガザ・イスラエル報道を巡って考えたこと

 これまで、朝起きたらNPRを聴きながらごはんを作っていた。やや違和感を覚えることがあり、先週末から朝起きたらAljazeera英語版をウェブで見ながら(聴きながら)ごはん作っている。あわせてUNRWASNSを見ていると、なんとも言葉がないのだけれど、これを単純に宗教対立としてはいけないと、NY在住ユダヤ人の反戦デモや超正統派ユダヤ教徒の発信を見ていて感じる。

 今朝は移動中にたまたまXでイスラエル軍の記者会見がSpaceで公開されていて、聴いてみた。記者も研究者も質問できる。多くは中立的もしくはイスラエル寄りだったけれど、ムスリムの人もいて、イスラエル軍が民間の建物を爆破したことについて尋ねていた。
 スポークスパーソンは、イスラエル軍は意図的にガザの民間人を爆撃することはない、民間施設に見えるものを爆撃する場合はそれがハマスの拠点であると調べがついているからだ、と話していた。加えて、アルジャジーラやトルコ系メディアだけでなく、自分たちの主張にも耳を傾けてほしいと話していた。
  さらに、ガザ民間人死者の多くを女性と子どもが占めることをどう見るか、という質問に対して、ガザ保健省はハマスだから、提示される数字は信頼できない(大意)と述べていたから、基礎的なデータで合意ができない状況なのだな、と思っていたら、同じ質問者が、データは国際機関のものです、と述べた。イスラエル軍のスポークスパーソンは、数字は後で確認してみます、と答えていた。
 私はイスラエルがガザの一般市民を爆撃することを人道に対する罪だと思っている立場です。その上で印象的だったのは、質問者は冷静に数字や事実を問うており、持論を長々と述べる人は(私が聞いていた数十分間は)いなかったこと。イスラエル軍のスポークスパーソンも、ムスリム系の発言者も、イスラエルを批判する立場かなと思われる人も、誰も、怒鳴ったりせずに淡々と話をしていたことです。
 イスラエル軍は今朝9時半~10時半くらいの間に会見をしていて、1200~2000人が聴いており、中にはイーロン・マスクもいました。明日以降も実施されると思うので、良かったら聴いてみて下さい。
 そして、このように多少英語を聴けたら一次ソースにあたれる技術環境ができている中、現地に記者をおいている日本のメディア(特にテレビやラジオ)は、もっと報道に人員や資源を割かないと、一定以上の購買力のある視聴者に見放されると思います。