苗字も名前も変わっているので、日本で自己紹介をすると必ず「え?」と聞き返された。


変わった名前を持っていると、同じ苗字・名前の人に会うと妙に親近感がわく。以前、インターネットで書いた原稿で私の名前を見た同姓の方から編集部にメールをいただいたことがある。親戚同士ではないことを確認した後、私も先方も「親戚以外にこの苗字の人にこれまで会ったことがない」と驚いた。


こちらに来て"Jibu"というファーストネームを持つ人と知り合った。南インド出身の男性だ。Facebookで先日メッセージがきて「Jibuを探せ!」というグループに誘われた。彼によると、Facebookには他に10人のJibuさんがいる。すでに6人がグループに加わっている。今のところ、私以外は皆、南アジア系とおぼしき男性だ。「"Jibu"というファーストネームはよくあるのか」と尋ねたら「自分の国では会ったことがない」とのことで、私と同じだなあと思った。


Facebookは登録数1300万人のSNSソーシャル・ネットワーキング・サービス)。創設者のマーク・ズッカーバーグさんがハーバード大学在学中に作り急成長した。米国、カナダなど英語圏にある約3万の大学など教育機関、企業などのメールアカウントで登録できる。日本のSNSmixi(ミクシー)と違うのは、大半の人が実名・写真付でプロフィールを公開していること。ネット上で実名や顔をさらすことに対して、日本では「危ない」という話をよく聞くが、ここでは驚くほどオープンだ。


1300万人もいると、こんな偶然もあるんだと思う。そういえばミクシーでも数ヶ月前に、20年以上会っていなかった従兄弟と"再会"して驚いたことがある。