「女性は世界を変える」と題したシンポジウムで、同大学の女性文化研究所、国際交流センター、地域連携センターの共催でした。



まず、最初にワルシャワ大学東洋学部日本学科長アグネシカ・コズィラ教授、王立プノンペン大学日本語学科ロイ・レスミー教授、そして外務省から白石和子 女性・人権人道担当兼北極担当大使から、それぞれの国における(白石大使は駐在していたリトアニアについて)、女性の地位に関するお話を聞きました。


ポーランドと言えば「キュリー夫人」を私は思い浮かべるのですが、実際、研究の世界で活躍する女性が多いことが、コズィラ教授のお話で分かりました。教授職に占める女性割合が、ポーランドEUの中で最も高いそうです。社会・宗教的な理由から、母親は家にいる方がいい、という考えが根強いところは、日本にも似ています。一方、政治分野への女性進出も目覚ましく、国のトップや大臣を務める女性の写真をたくさん見せていただき、日本も早くこうなってほしい、と思いました。


カンボジアのレスミー教授のお話は、女性にとって教育の重要性を教えてくれるものでした。ポル・ポト政権下で荒廃した中「教育だけがこの村を変えられる」と考えたこと、海外青年協力隊から日本語を学んだことをきっかけに、日本語学科立ち上げの役割を果たしたこと。今も女の子を遠くへ出すことに抵抗感を示す親を説得しながら、大学で教えていること…。「学びたい」「私はこういう風に生きたい」という強い思いに心を打たれました。


白石大使からは、リトアニアに関するお話をうかがいました。ずいぶん昔から女性の権利を認める国であったこと。近隣の大国による支配に翻弄されてきたこと。大使ご自身が、育休制度のない中でお子さんを育てながら外交官として活躍していらっしゃるので、言葉に重みがありました。


私は、子どもの時に読んだキュリー夫人の伝記本を持っていき、学ぶことの大切さや、日本のODAジェンダー主流化を掲げていることなどをお話しさせていただきました。


色々な国で生きる女性について知ると、日本についても違う角度から見られるようになると思います。


大学のウェブサイトからも当日の様子をご覧いただけます。
http://content.swu.ac.jp/chiiki-renkei/symposium/symposium2/