Business Insiderにシェリル・サンドバーグの新刊”OptionB”の書評を書きました。



シェリル・サンドバーグ新刊 日本のワーキングマザーはこう読んだ
https://www.businessinsider.jp/post-33878


悲しみの渦中に考えたこと、職場での同僚・上司や家庭での子ども達とのやり取り、逆境に負けない心を作るための役立つことが書かれています。

文字数の都合によりカットしたのですが、編集者として本書の魅力を記してみます。


女性のエンパワーメントを主題にしたサンドバーグの前著”Lean In”と同様に、本書は彼女の稀有な体験を核としつつ、有名人の体験談に留まらない読み応えがある。彼女の率直な体験談を心理学の観点から丁寧に解説すると共に、多くの事例を紹介している。心理学のアカデミックな部分は共著者のアダム・グラント(ペンシルバニア大学ウォートン校教授)が、そして事例はジャーナリストのステイシー・カリシュが40人以上にインタビューした成果による。また、英語ノンネイティブでも非常に読みやすい文章は、テレビで活躍する脚本家のネル・スコベルによる編集ゆえである。


つまり、本書は世界で最も有名な女性ビジネスリーダーの辛くかつ貴重な経験を核にしつつ、アカデミアやメディアの専門家が力を合わせて作った、チームワークの所産と言える。


サンドバーグは本書で得られる収入のすべてを非営利のプロジェクトであるOptionB.orgに寄付する。すでにFacebookのOptionBグループは数千人規模に達しており、大きな悲しみから回復しようとする人たち、子どもにレジリエンスを身に着けたい人たちが集まり、経験を共有している。