国立ハンセン病資料館を見学

 東京都東村山市の国立ハンセン病資料館に行ってきました。ハンセン病患者への差別について、基本的な知識がある人もそうでない人にもお勧めです。

 古代から存在した差別、三大宗教が差別的な言説の背景にあることなど、1000年以上の歴史を振り返る。20世紀初頭、日本で強制隔離や断種を推進した医師とそうした政策に反対した医師、キリスト教や仏教関係者による患者支援の取り組みや、施設内での生活と労働なども、子どもから大人まで理解しやすい展示です。
 約100年続いた隔離政策が政府による人権侵害であることを、入口近くの展示で明確に示している。2001年、国家賠償請求訴訟で政府が負けた後、小泉純一郎首相が控訴しないことを明言し、国の責任を認めた談話の印刷文が掲示されています。
  最も印象に残ったのは、療養患者の証言を収めたビデオライブラリー。子どもの頃に入所した人、患者の人権回復運動に取り組んだ人など多様な声を視聴できました。たまたま団体見学に混じって学芸員の方のレクチャーを聞くことができて理解が深まりました。
 詳しくは資料館サイト(https://www.nhdm.jp/)から。教育関係者向けに資料貸し出しなど可能なようです。