よく、夫と結婚について話をする。


正確にいえば、非婚が広がっている理由と背景について話をする。話はいつもだいたい同じところをぐるぐる回る。子煩悩で家庭的な夫は「子どもはむちゃくちゃ可愛い。子どもを作らないとしても、パートナーと暮らした方が楽しい。それなのに、結婚しない人が増えてるのはなぜか」と問う。それに対する私の答えはいつも同じ。「結婚しない、と決めてる女性はごく少数。20代30代だと、大半が子どもも欲しいという。問題は結婚したい相手がいないからだよ」。


専業主婦志向の人のことは分からないが、自分の周りにいる経済的に自立した女性を考えると、彼女たちが生活を共にしたい、と思えるような男性が少ない。それは、男性個人の問題というより、日本の労働環境のせいだ。ようするに、この人と結婚して子どもを作って、一緒に毎日暮らす、という将来像を描けない。なぜなら、彼らは仕事と結婚してるからだ。


だって、かっこいいなと思う男の人は、総じて長く働いている。この人と結婚したら、私が家事全部するわけ? 子どもが生まれたらどうするの? かくして、恋愛はできるが、生活をシェアすることはできない関係が巷にあふれる。そして、未婚率は上がる・・・。


かつてなら、女に仕事辞めろ、と言えばすむ話だったが、最近は辞めない。だって仕事面白いし、辞めたら、生活水準ががくんと下がる。それとも、私が今、稼いでる分も、あなたが頑張って稼いできてくれるわけ? それは無理だから、共働きにしたいけれど、一緒に子育てするには、この男は忙しすぎる…。かっこいいかもしれないが、生活は共にできないね・・・なんてことまで意識しているか分からないが、未婚が増えている一因であるだろう。


これは、どうにもならないのかなーと思っていたら、ソリューションがありました。海外ですが。


ニートの海外就職日記」筆者が、めでたくご結婚。長時間労働を是とする日本の労働環境をビシビシ斬っている痛快なブログの書き手ですが、このたび、シンガポール女性と結婚されるそうです。ブログにシンガポールの労働環境について、何度も書かれていますが、こういう環境なら、プライベートな時間を確保してきちんと人間関係(恋愛)をむすび、家庭を持つことも自然だろうな、と思います。


日本の未婚率を下げ、出生率を上げるには、やはり、男性を資本の奴隷から解放することが必要なようです。