新型インフルエンザのワクチンを探し回った末に、見つけた。


かかりつけの小児科でも、2回、ワクチン接種の募集をしたが、いずれも10数分でなくなってしまった。なつかしの高橋名人を思い出しながら、リダイヤル・通話を押し続け、ようやくつながったら、すでに枠はいっぱい。


区役所の担当窓口へ行き、何とかならないかと相談すると「近隣の市区にある病院もあたったほうがよい」と言われた。夫が病院リストをネットで探してプリントし、私が電話をかけまくった。「かかりつけの患者のみ」「子どもは対象外」「ありません」・・・と言われ続け、半分あきらめつつ、さらにかけ続けた末、たまたまキャンセル待ちが見つかった。


これは、仕事のおかげだ。


ちょうど仕事で、あちこち連絡して、謝ったりお願いしたりしながら、情報を集めたり許可を取ったりしていたのだ。仕事だから、締切日までに絶対に「一定の数のOK」を集めなくてはいけない。「今日は何件中何件OK」と打率を計算しながら、目標の数になるまで連絡を続ける。これは、おカネをもらっている以上、当然のこと。


そういう作業を、この3週間やり続けており、同じノリで病院に電話をかけたのだ。


交渉力というほどのものではない。数をこなせば成功確率は上がる。たぶん、営業をしている人は普通にやっていることだろう。母親の就業が家庭運営に役立つというファクトをひとつ。「女が働くのがいいか悪いか」という、時代錯誤な議論をする人が今だにいると聞いたので。